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漸化式パターン8:数列{a_n}の項に関する和を含む漸化式の解法 part2

漸化式パターン8 part2 数学IAIIB

和を含む漸化式パターン8の第二弾です。S_nを見ると,その漸化式がパターン8だと分かる人が多いのに,Σ(シグマ)で書かれていたり,第n項 までの和ではない場合にどうすれば良いか分からなくなる人がいます。少しくらい形が変わっても,どのパターンか見抜けるようにしましょう。

それでは,最初の問題はこちらです。

2017年 大分大$a_1=3,~$$\Sum{k=1}{n+1}a_k=4a_n+1$$~(n=1,2,3,\cdots)$ で定められる数列 $\{a_n\}$ がある。
(1) $n$ を2以上の自然数とするとき,$a_{n+1}$ を $a_n,~a_{n-1}$ で表しなさい。
(2) $a_{n+1}-2a_n$ を $n$ の式で表しなさい。
(3) $a_n$ を $n$ の式で表しなさい。
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シグマで表された漸化式

ヒロ
ヒロ

$S_n$ を使って書かれていないけど,和の形があるからパターン8だと思って,差をとろう。分かりにくい人は $\Sum{k=1}{n}a_k=S_n$ とおくのもアリだね。

【(1)の解答】
$n\geqq1$ のとき
\begin{align*}
\Sum{k=1}{n+1}a_k=4a_n+1\cdots\cdots ①
\end{align*}
が成り立つから,$n\geqq2$ のとき
\begin{align*}
\Sum{k=1}{n}a_k=4a_{n-1}+1\cdots\cdots ②
\end{align*}
が成り立つ。$②-①$ より
\begin{align*}
a_{n+1}=4a_n-4a_{n-1}
\end{align*}
ヒロ
ヒロ

これでパターン6になった。(2)の誘導の形から,特性方程式の解の1つが2ということが分かる。ここで特性方程式を解いておこう。

特性方程式は $x^2=4x-4$ であるから
\begin{align*}
&x^2-4x+4=0 \\[4pt]&(x-2)^2=0 \\[4pt]&x=2
\end{align*}
ヒロ
ヒロ

この計算によって,数列 $\{a_{n+1}-2a_n\}$ が公比2の等比数列であることまでわかる。

【(2)の解答】
(1)の結果より,
\begin{align*}
a_{n+1}-2a_n&=(4a_n-4a_{n-1})-2a_n \\[4pt]&=2(a_n-2a_{n-1})
\end{align*}
数列 $\{a_{n+1}-2a_n\}$ が公比2の等比数列であるから
\begin{align*}
a_{n+1}-2a_n=(a_2-2a_1)\Cdota2^{n-1}
\end{align*}
ここで①において $n=1$ とすると
\begin{align*}
&\Sum{k=1}{2}a_k=4a_1+1 \\[4pt]&3+a_2=12+1 \\[4pt]&a_2=10
\end{align*}
よって,
\begin{align*}
&a_{n+1}-2a_n=4\Cdota2^{n-1} \\[4pt]&a_{n+1}-2a_n=2^{n+1}
\end{align*}
ヒロ
ヒロ

特性方程式は重解をもつから,最後の(3)は(2)で求めた1本の漸化式から求めるしかない。パターン3の解法を思い出そう。

【(3)の解答】
(2)の両辺を $2^{n+1}$ で割ると
\begin{align*}
&\dfrac{a_{n+1}}{2^{n+1}}-\dfrac{a_n}{2^n}=1
\end{align*}
数列 $\left\{\dfrac{a_n}{2^n}\right\}$ は公差1の等差数列であるから
\begin{align*}
\dfrac{a_n}{2^n}&=\dfrac{a_1}{2}+(n-1) \\[4pt]&=\dfrac{3}{2}+n-1 \\[4pt]&=\dfrac{2n+1}{2}
\end{align*}
よって,$a_n=(2n+1)\Cdot2^{n-1}$

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