ここでは相反方程式について説明していきます。そもそも「相反方程式」を聞いたことがない人は絶対に知っておかないと損,というかもはや受験生ではありません。
全く知らない状態で入試当日に相反方程式が出題されたら,結構戸惑うかもしれませんし,全く手を付けることができず,白紙解答になってしまうかもしれません。そんなことにならないためにも,解法をしっかり押さえておきましょう。
2014年 鹿児島大次の問いに答えよ。
(1) $\displaystyle t=x+\frac{1}{x}$ とおく。このとき,$\displaystyle x^2+\frac{1}{x^2}$ と $\displaystyle x^3+\frac{1}{x^3}$ をそれぞれ $t$ についての多項式で表せ。
(2) $\displaystyle \frac{2x^4-3x^3-5x^2-3x+2}{x^2}$ を $t$ についての多項式で表せ。
(3) 4次方程式 $2x^4-3x^3-5x^2-3x+2=0$ の解をすべて求めよ。
(1) $\displaystyle t=x+\frac{1}{x}$ とおく。このとき,$\displaystyle x^2+\frac{1}{x^2}$ と $\displaystyle x^3+\frac{1}{x^3}$ をそれぞれ $t$ についての多項式で表せ。
(2) $\displaystyle \frac{2x^4-3x^3-5x^2-3x+2}{x^2}$ を $t$ についての多項式で表せ。
(3) 4次方程式 $2x^4-3x^3-5x^2-3x+2=0$ の解をすべて求めよ。
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Contents
2文字の対称式の変形の応用
(1) は対称式の応用ですね!
ヒロ
そうだね。軽く対称式の変形について復習しておこう。
2文字の対称式の変形
その式で $\displaystyle y=\frac{1}{x}$ とおけば良いんですよね!
ヒロ
そうだね。スムーズに書けるようにしておこう!
2文字の対称式の変形の応用
ということで,(1) の答えはこうなります!
\begin{align*}
x^2+\frac{1}{x^2}&=\left(x+\frac1x\right)^2-2 \\[4pt]
&=t^2-2 \\[4pt]
x^3+\frac{1}{x^3}&=\left(x+\frac1x\right)^3-3\left(x+\frac1x\right) \\[4pt]
&=t^3-3t
\end{align*}
x^2+\frac{1}{x^2}&=\left(x+\frac1x\right)^2-2 \\[4pt]
&=t^2-2 \\[4pt]
x^3+\frac{1}{x^3}&=\left(x+\frac1x\right)^3-3\left(x+\frac1x\right) \\[4pt]
&=t^3-3t
\end{align*}