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【数学ⅡB】対数の性質と計算【慶應義塾大・東海大・愛知医科大・東京理科大】

対数の性質と計算 数学IAIIB
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対数の性質

ヒロ
ヒロ

$a,~b,~c$ は1でない正の数とし,$M,~N$ は正の数,$k$ を実数とするとき,対数には次の性質が成り立つ。

対数の性質
  1. $\displaystyle
    \log_aa=1,~\log_a1=0,~\log_a\dfrac{1}{a}=-1
    $
  2. $\displaystyle
    \log_aMN=\log_aM+\log_aN
    $
  3. $\displaystyle
    \log_a\dfrac{M}{N}=\log_aM-\log_aN
    $
  4. $\displaystyle
    \log_aM^k=k\log_aM
    $

対数の性質を理解しよう

ヒロ
ヒロ

対数の性質を忘れないようにするためにも,理解しておいた方が良いだろう。

【対数の基本性質を理解しよう】
まずは,対数の基本性質
\begin{align*}
\log_aa=1,~\log_a1=0,~\log_a\dfrac{1}{a}=-1
\end{align*}
を理解しよう。
 $\log_aa$ は「$a$ は $a$ を何乗したものか?」と聞かれていて明らかに「1乗」であることが分かるから,$\log_aa=1$ である。
 $\log_a1$ は「1は $a$ を何乗したものか?」と聞かれていて「0乗」であるから,$\log_a1=0$ である。
ヒロ
ヒロ

3つの基本性質については,当たり前だと感じることができるようにしよう。

ヒロ
ヒロ

それでは残りの性質についても理解していこう。

【対数の性質を理解しよう】
 まずは真数が積になっているものは和に分解できる性質
\begin{align*}
\log_aMN=\log_aM+\log_aN
\end{align*}
を理解しよう。
$M=a^x,~N=a^y$ とすると,対数の定義から
\begin{align*}
x=\log_aM,~y=\log_aN~\cdots\cdots①
\end{align*}
が成り立つ。また,指数法則から $MN=a^{x+y}$ が成り立つから
\begin{align*}
x+y=\log_aMN~\cdots\cdots②
\end{align*}
①,②より
\begin{align*}
\log_aMN=\log_aM+\log_aN
\end{align*}
が成り立つ。次の性質
\begin{align*}
\log_a\dfrac{M}{N}=\log_aM-\log_aN
\end{align*}
を理解しよう。
指数法則より
\begin{align*}
\dfrac{M}{N}=\dfrac{a^x}{a^y}=a^{x-y}
\end{align*}
が成り立つから
\begin{align*}
x-y=\log_a\dfrac{M}{N}~\cdots\cdots③
\end{align*}
①,③より
\begin{align*}
\log_a\dfrac{M}{N}=\log_aM-\log_aN
\end{align*}
が成り立つ。
それでは最後の性質
\begin{align*}
\log_aM^k=k\log_aM
\end{align*}
を理解しよう。
指数法則より,
\begin{align*}
M^k=(a^x)^k=a^{kx}
\end{align*}
が成り立つから
\begin{align*}
kx=\log_aM^k~\cdots\cdots④
\end{align*}
①,④より
\begin{align*}
\log_aM^k=k\log_aM
\end{align*}
が成り立つ。

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