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対数螺旋【等角螺旋】(面積・媒介変数表示・極方程式・弧長・等角性)

対数螺旋 等角螺旋数学III
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対数螺旋とは,ヒマワリの種が描く螺旋やアンモナイトやオウム貝の殻に現れる螺旋のことで,等角螺旋やベルヌーイの螺旋ともいわれます。

対数螺旋は極方程式で $r=ae^{b\theta}~(a>0)$ と表されます。$a=1,~b=\dfrac{1}{10}$ のときを図示すると次のようになります。
対数螺旋 等角螺旋 対数螺旋 等角螺旋

時々入試に出題されるため,グラフの概形,曲線の長さ,等角性,面積などを求める計算に慣れておきましょう。

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対数螺旋の面積

ヒロ
ヒロ

対数螺旋 $r=ae^{b\theta}$ の $\alpha\leqq\theta\leqq\beta$ の部分と2直線 $\theta=\alpha,~\theta=\beta$ で囲まれる部分の面積 $S$ を求めよう。

面積公式より
\begin{align*}
S&=\dint{\alpha}{\beta}\dfrac{1}{2}r^2\;d\theta \\[4pt]
&=\dint{\alpha}{\beta}\dfrac{a^2}{2}e^{2b\theta}\;d\theta \\[4pt]
&=\dfrac{a^2}{4b}\tint{e^{2b\theta}}{\alpha}{\beta} \\[4pt]
&=\dfrac{a^2}{4b}(e^{2b\beta}-e^{2b\alpha})
\end{align*}

対数螺旋の長さ(弧長)

ヒロ
ヒロ

対数螺旋 $r=ae^{b\theta}$ の $\alpha\leqq\theta\leqq\beta$ の部分の長さ(弧長) $L$ を求めよう。

$r=ae^{b\theta}$ より
\begin{align*}
r’&=abe^{b\theta}
\end{align*}
であるから
\begin{align*}
\left(\dfrac{dx}{d\theta}\right)^2+\left(\dfrac{dy}{d\theta}\right)^2&=(r’)^2+r^2 \\[4pt]
&=(abe^{b\theta})^2+(ae^{b\theta})^2 \\[4pt]
&=a^2(b^2+1)e^{2b\theta}
\end{align*}
よって,求める長さ $L$ は
\begin{align*}
L&=\dint{\alpha}{\beta}\sqrt{(r’)^2+r^2}\;d\theta \\[4pt]
&=\dint{\alpha}{\beta}a\sqrt{b^2+1}e^{b\theta}\;d\theta \\[4pt]
&=\dfrac{a\sqrt{b^2+1}}{b}\tint{e^{b\theta}}{\alpha}{\beta} \\[4pt]
&=\dfrac{a\sqrt{b^2+1}}{b}(e^{b\alpha}-e^{b\beta})
\end{align*}

対数螺旋に関する入試問題【2018年 岐阜大】

ヒロ
ヒロ

実際に岐阜大で出題された入試問題を解いてみよう。

2018年 岐阜大$a$ を正の定数とする。極方程式
\begin{align*}
r=e^{a\theta}~(0\leqq\theta\leqq\pi)
\end{align*}
で表される $xy$ 平面上の曲線を $C$ とする。曲線 $C$ 上の点Pの座標を $(x,~y)$ とおく。以下の問に答えよ。
(1) $x,~y$ を $\theta$ を用いてそれぞれ表せ。
(2) 曲線 $C$ の長さを求めよ。
(3) 点Pにおける曲線 $C$ の接線の方程式を $\theta$ を用いて表せ。ただし,$0<\theta<\pi$ とする。
(4) 曲線 $C$ 上の点Pと原点を通る直線を $l$,点Pにおける曲線 $C$ の接線を $m$ とする。$l$ と $m$ のなす角はPによらず一定であることを示せ。
(5) $l$ と $m$ のなす角が $\dfrac{\pi}{12}$ となるような $a$ の値を求めよ。
ヒロ
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(1)は次のポイントを利用しよう。

極座標から直交座標への変換極座標 $(r,~\theta)$ から直交座標 $(x,~y)$ への変換は
\begin{align*}
x=r\cos\theta,~~y=r\sin\theta
\end{align*}
で与えられる。
【(1)の解答】
$r=e^{a\theta}$ より
\begin{align*}
&x=r\cos\theta=e^{a\theta}\cos\theta \\[4pt]
&y=r\sin\theta=e^{a\theta}\sin\theta
\end{align*}
ヒロ
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曲線の長さを求める公式を利用しよう。

【(2)の解答】
\begin{align*}
\dfrac{dx}{d\theta}&=ae^{a\theta}\cos\theta-e^{a\theta}\sin\theta \\[4pt]
&=e^{a\theta}(a\cos\theta-\sin\theta) \\[4pt]
\dfrac{dy}{d\theta}&=ae^{a\theta}\sin\theta+e^{a\theta}\cos\theta \\[4pt]
&=e^{a\theta}(a\sin\theta+\cos\theta)
\end{align*}
であるから
\begin{align*}
\left(\dfrac{dx}{d\theta}\right)^2+\left(\dfrac{dy}{d\theta}\right)^2
&=e^{2a\theta}(a\cos\theta-\sin\theta)^2+e^{2a\theta}(a\sin\theta+\cos\theta)^2 \\[4pt]
&=e^{2a\theta}(a^2+1)
\end{align*}
よって,求める曲線 $C$ の長さを $L$ とすると
\begin{align*}
L&=\dint{0}{\pi}\sqrt{\left(\dfrac{dx}{d\theta}\right)^2+\left(\dfrac{dy}{d\theta}\right)^2}\;d\theta \\[4pt]
&=\dint{0}{\pi}e^{a\theta}\sqrt{a^2+1}\;d\theta \\[4pt]
&=\sqrt{a^2+1}\Tint{\dfrac{1}{a}e^{a\theta}}{0}{\pi} \\[4pt]
&=\dfrac{\sqrt{a^2+1}}{a}(e^{a\pi}-1)
\end{align*}
ヒロ
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媒介変数表示されているから,ベクトルで考えよう。

直線の方程式点 $(p,~q)$ を通り,$\vec{d}=(a,~b)$ を方向ベクトルとする直線の方程式は
\begin{align*}
b(x-p)-a(y-q)=0
\end{align*}
【(3)の解答】
点Pの接線 $m$ の方向ベクトルを $\vec{m}$ とすると
\begin{align*}
\vec{m}=(a\cos\theta-\sin\theta,~a\sin\theta+\cos\theta)
\end{align*}
となるから,求める接線の方程式は
\begin{align*}
&(a\sin\theta+\cos\theta)(x-e^{a\theta}\cos\theta)-(a\cos\theta-\sin\theta)(y-e^{a\theta}\sin\theta)=0 \\[4pt]
&(a\sin\theta+\cos\theta)x-(a\cos\theta-\sin\theta)y-e^{a\theta}(\cos^2\theta+\sin^2\theta)=0 \\[4pt]
&(a\sin\theta+\cos\theta)x-(a\cos\theta-\sin\theta)y-e^{a\theta}=0
\end{align*}
ヒロ
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ベクトルを利用しないと,ちょっと面倒なことになる。

接線 $m$ の傾きを $k$ とすると
\begin{align*}
k=\dfrac{a\sin\theta+\cos\theta}{a\cos\theta-\sin\theta}
\end{align*}
となるが,$a\cos\theta-\sin\theta=0$ ときは分母が0になるため,傾き自体が定義されなくなる。そうなると,分母が0になるかならないかで場合分けをする必要があり,非常に面倒である。
ヒロ
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(3)を解くときにベクトルで考えた人は,(4)もベクトルで考えるだろう。(3)でベクトルで考えなかった人は,(4)でもベクトルを利用せず,三角関数の $\tan$ の加法定理を利用して考えるのだろう。ベクトルを1つの道具として使えるようになろう。

【(4)の解答】
直線 $l$ の方向ベクトルを $\vec{\ell}$ とすると,
\begin{align*}
\vec{\ell}=(\cos\theta,~\sin\theta),~~\abs{\vec{\ell}}=1
\end{align*}
である。また
\begin{align*}
\abs{\vec{m}}&=\sqrt{(a\cos\theta-\sin\theta)^2+(a\sin\theta+\cos\theta)^2} \\[4pt]
&=\sqrt{a^2+1}
\end{align*}
であるから,$\vec{\ell}$ と $\vec{m}$ のなす角を $\phi$ とすると
\begin{align*}
\cos\phi&=\dfrac{\vec{\ell}\Cdot\vec{m}}{\abs{\vec{\ell~}}\abs{\vec{m}}} \\[4pt]
&=\dfrac{(a\cos\theta-\sin\theta)\cos\theta+(a\sin\theta+\cos\theta)\sin\theta}{\sqrt{a^2+1}} \\[4pt]
&=\dfrac{a}{\sqrt{a^2+1}}
\end{align*}
$a$ は正の定数であるから,$\phi$ は鋭角である。
よって,$l$ と $m$ のなす角はPによらず一定である。
ヒロ
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(4)で $\cos\phi$ を $a$ で表しているから,$\cos\dfrac{\pi}{12}$ の値を求めれば $a$ の方程式を立てることができる。

ヒロ
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ただ,(4)の式には根号があるため,2乗することを考えると,$\cos^2\dfrac{\pi}{12}$ を求めた方が良いね。

ヒロ
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目の前のものにすぐ飛びつくのではなく,一つ先を考えて,「本当に必要なものは何なのか」を落ち着いて考えるようにしよう。

【(5)の解答】
\begin{align*}
\cos^2\dfrac{\pi}{12}&=\dfrac{1+\cos\frac{\pi}{6}}{2} \\[4pt]
&=\dfrac{2+\sqrt{3}}{4}
\end{align*}
であるから,(4)の結果より
\begin{align*}
&\cos^2\dfrac{\pi}{12}=\dfrac{a^2}{a^2+1} \\[4pt]
&\dfrac{2+\sqrt{3}}{4}=\dfrac{a^2}{a^2+1} \\[4pt]
&(2+\sqrt{3})(a^2+1)=4a^2 \\[4pt]
&a^2=\dfrac{2+\sqrt{3}}{2-\sqrt{3}}=(2+\sqrt{3})^2
\end{align*}
$a>0$ より $a=2+\sqrt{3}$

対数螺旋に関する入試問題2【2018年 東京理科大】

ヒロ
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もう1問,東京理科大で出題された問題を解いてみよう。

2018年 東京理科大座標平面において,媒介変数 $\theta~\left(\dfrac{\pi}{4}\leqq\theta\leqq\dfrac{5\pi}{4}\right)$ によって表された曲線
\begin{align*}
\begin{cases}
x=e^{-\theta}\cos\theta \\[4pt]y=e^{-\theta}\sin\theta
\end{cases}
\end{align*}
を $C_1$ とし,直線 $y=x$ に関して $C_1$ と対称な曲線を $C_2$ とする。
(1) 曲線 $C_1$ の $x$ 軸との交点の $x$ 座標は $\myhako$ であり,$y$ 軸との交点の $y$ 座標は $\myhako$ である。また,関数 $e^{-\theta}\cos\theta~\left(\dfrac{\pi}{4}\leqq\theta\leqq\dfrac{5\pi}{4}\right)$ は $\theta=\myhako$ で極値 $\myhako$ をとる。
(2) 曲線 $C_1$ と $C_2$ によって囲まれる図形のうち,$x$ 座標が $x\leqq0$ を満たす部分の面積は $\myhako$ である。
ヒロ
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座標軸との交点については大丈夫だろう。

【(1)前半の解答】
$x$ 軸上の点は $y$ 座標が0であるから
\begin{align*}
e^{-\theta}\sin\theta=0
\end{align*}
$e^{-\theta}>0$ より $\sin\theta=0$
$\dfrac{\pi}{4}\leqq\theta\leqq\dfrac{5\pi}{4}$ より $\theta=\pi$
よって,$x$ 軸との交点の $x$ 座標は $e^{-\pi}\cos\pi=-e^{-\pi}$
$y$ 軸上の点は $x$ 座標が0であるから
\begin{align*}
e^{-\theta}\cos\theta=0
\end{align*}
$e^{-\theta}>0$ より $\cos\theta=0$
$\dfrac{\pi}{4}\leqq\theta\leqq\dfrac{5\pi}{4}$ より $\theta=\dfrac{\pi}{2}$
よって,$y$ 軸との交点の $y$ 座標は $e^{-\frac{\pi}{2}}\sin\dfrac{\pi}{2}=e^{-\frac{\pi}{2}}$
ヒロ
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微分して増減表を書いて極値を求めよう。

【(1)後半の解答】
$f(\theta)=e^{-\theta}\cos\theta$ とおくと
\begin{align*}
f'(\theta)&=-e^{-\theta}\cos\theta-e^{-\theta}\sin\theta \\[4pt]&=-e^{-\theta}(\cos\theta+\sin\theta) \\[4pt]&=-\sqrt{2}e^{-\theta}\sin\left(\theta+\dfrac{\pi}{4}\right)
\end{align*}
$f'(\theta)=0$ とすると
\begin{align*}
&\sin\left(\theta+\dfrac{\pi}{4}\right)=0
\end{align*}
$\dfrac{\pi}{4}\leqq\theta\leqq\dfrac{5\pi}{4}$ のとき $\dfrac{\pi}{2}\leqq\theta+\dfrac{\pi}{4}\leqq\pi$ であるから
\begin{align*}
&\theta+\dfrac{\pi}{4}=\pi \\[4pt]&\theta=\dfrac{3}{4}\pi
\end{align*}
よって,増減は次のようになる。
\begin{align*}
\begin{array}{|c||c|c|c|c|c|}\hline
\theta & \dfrac{\pi}{4} & \cdots & \dfrac{3}{4}\pi & \cdots & \dfrac{5}{4}\pi \\\hline
f'(\theta) & & – & 0 & + & \\\hline
f(\theta) & & \searrow & -\dfrac{1}{\sqrt{2}}e^{-\frac{3}{4}\pi} & \nearrow & \\\hline
\end{array}
\end{align*}
したがって,関数 $f(\theta)$ は $\theta=\dfrac{3}{4}\pi$ で極値 $-\dfrac{1}{\sqrt{2}}e^{-\frac{3}{4}\pi}$ をとる。
ヒロ
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まずは考えている図形を図示しよう。

【(2)の解答】
$g(\theta)=e^{-\theta}\sin\theta$ とすると
\begin{align*}
g'(\theta)&=-e^{-\theta}\sin\theta+e^{-\theta}\cos\theta \\[4pt]&=\sqrt{2}e^{-\theta}\sin\left(\theta+\dfrac{3}{4}\pi\right)
\end{align*}
$\dfrac{\pi}{4}\leqq\theta\leqq\dfrac{5\pi}{4}$ のとき $\pi\leqq\theta+\dfrac{3}{4}\pi\leqq2\pi$ であるから,
\begin{align*}
\sin\left(\theta+\dfrac{3}{4}\pi\right)\leqq0
\end{align*}
よって,$g'(\theta)\leqq0$ となるから,$g(\theta)$ は単調に減少する。
したがって,図の斜線部分の面積が求める面積 $S$ である。
2018年 東京理科大 対数螺旋 等角螺旋 面積
次の図のように赤い部分の面積を $S_1$,青い部分の面積を $S_2$ とすると
\begin{align*}
S=S_1+2S_2
\end{align*}
が成り立つ。
2018年 東京理科大 対数螺旋 等角螺旋 面積
極方程式における面積公式より
\begin{align*}
S_1&=\dint{\frac{\pi}{2}}{\pi}\dfrac{1}{2}e^{-2\theta}\;d\theta \\[4pt]&=-\dfrac{1}{4}\tint{e^{-2\theta}}{\frac{\pi}{2}}{\pi} \\[4pt]&=\dfrac{1}{4}(e^{-\pi}-e^{-2\pi}) \\[4pt]S_2&=\dint{\pi}{\frac{5}{4}\pi}\dfrac{1}{2}e^{-2\theta}\;d\theta \\[4pt]&=-\dfrac{1}{4}\tint{e^{-2\theta}}{\pi}{\frac{5}{4}\pi} \\[4pt]&=\dfrac{1}{4}\left(e^{-2\pi}-e^{-\frac{5}{2}\pi}\right)
\end{align*}
よって,求める面積 $S$ は
\begin{align*}
S&=S_1+2S_2 \\[4pt]&=\dfrac{1}{4}(e^{-\pi}-e^{-2\pi})+\dfrac{1}{2}\left(e^{-2\pi}-e^{-\frac{5}{2}\pi}\right) \\[4pt]&=\dfrac{1}{4}(e^{-\pi}+e^{-2\pi}-2e^{-\frac{5}{2}\pi})
\end{align*}

対数螺旋の性質についてのまとめ

ヒロ
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対数螺旋(等角螺旋)の性質についてまとめると次のようになる。

対数螺旋の性質
  1. グラフ 
    対数螺旋 等角螺旋
  2. 媒介変数表示
    \begin{align*}
    x=ae^{b\theta}\cos\theta,~~y=ae^{b\theta}\sin\theta
    \end{align*}
  3. 極方程式
    \begin{align*}
    r=ae^{b\theta}
    \end{align*}
  4. 面積
    \begin{align*}
    S=\dfrac{a^2}{4b}(e^{2b\beta}-e^{2b\alpha})
    \end{align*}
  5. 弧長
    \begin{align*}
    L=\dfrac{a\sqrt{b^2+1}}{b}(e^{b\alpha}-e^{b\beta})
    \end{align*}
  6. 等角性
    原点から伸ばした半直線と対数螺旋のなす角は一定である。下図において,色を付けた角度はすべて等しい。
    対数螺旋 等角螺旋 等角性
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