「3点を通る2次関数なんて3文字使って一般形で置いて連立方程式を解くだけでしょ」って思ってるかもしれませんが,一部の人はそんな面倒な方法では求めません。
そもそも3文字の連立方程式を立てる必要もなければ解く必要もありません。未知数として使うのは1文字のみ。たった1文字です。
これまでとは違う考え方・手法を身に付けて,3点を通る2次関数を簡単に求める方法を身に付けましょう。具体的に次の問題を用いて説明していきます。
問題3点 $(1,8),(-2,2),(-3,4)$ を通る2次関数を求めよ。
ヒロ
とりあえず,解いてみよう!
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Contents
連立方程式を解いて2次関数を求める方法
これは簡単です!
求める2次関数を $y=ax^2+bx+c$ とおく。
3点 $(1,8),(-2,2),(-3,4)$ を通るから,
$a-b=-2\ \cdots\cdots$ ④
$③-②$ より,$5a-b=2\ \cdots\cdots$ ⑤
$⑤-④$より,$4a=4\quad \therefore a=1$
④より,$b=3$
①より,$c=4$
よって,$y=x^2+3x+4$
3点 $(1,8),(-2,2),(-3,4)$ を通るから,
\begin{align*}
\begin{cases}
a+b+c=8 &\cdots\cdots ① \\[4pt]
4a-2b+c=2 &\cdots\cdots ② \\[4pt]
9a-3b+c=4 &\cdots\cdots ③
\end{cases}
\end{align*}
$②-①$ より,$3a-3b=-6$\begin{cases}
a+b+c=8 &\cdots\cdots ① \\[4pt]
4a-2b+c=2 &\cdots\cdots ② \\[4pt]
9a-3b+c=4 &\cdots\cdots ③
\end{cases}
\end{align*}
$a-b=-2\ \cdots\cdots$ ④
$③-②$ より,$5a-b=2\ \cdots\cdots$ ⑤
$⑤-④$より,$4a=4\quad \therefore a=1$
④より,$b=3$
①より,$c=4$
よって,$y=x^2+3x+4$
ヒロ
よくある解法については大丈夫だね。
ヒロ
ちなみに,連立方程式を解く部分はそんなに丁寧に書かなくても大丈夫だよ。
①~③より,$a=1,~b=3,~c=4$
ヒロ
こんな感じでも,全く問題ない。むしろ,式番号を振らずに,「これを解いて,$a=1,~b=3,~c=4$ 」としても大丈夫だよ。
そうなんですね。分かりました。
ヒロ
これで終わったら,この授業をする意味はないよね?
まさか・・・これも簡単に求める方法があるんですか?
ヒロ
この解法で面倒だなぁって感じる部分はどこ?
連立方程式を解く部分です。
ヒロ
ということは連立方程式を解かなくて済む方法があれば良いってことだね!