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離心率と二次曲線に関連する入試問題【札幌医科大】

円錐の切断面に現れる二次曲線 円 楕円 放物線 双曲線数学III
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具体的な円錐面の方程式を考え,その円錐面を様々な平面で切断したときに現れる二次曲線(放物線・楕円・双曲線)の方程式を求めることで理解を深めましょう。

また,離心率の定義や離心率の値によって,どのような二次曲線になるかを知っておくことで,入試では有利になります。

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二次曲線は円錐面を切断することで現れる【円錐曲線】

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円錐面を平面で切断したときの様子は次のようになる。

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円錐と平面の角度によって現れる曲線が決まり,円・楕円・放物線・双曲線が現れる。円錐を切断したときに現れる曲線だから,円錐曲線とも呼ばれる。

【円錐面の平面による断面図】
円錐の切断面に現れる二次曲線 円 楕円 放物線 双曲線 円錐の切断面に現れる二次曲線 円 楕円 放物線 双曲線
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円錐の中心軸に垂直な平面で切った断面は円になる。

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母線と平行になるまでの青色の角度の範囲なら楕円,母線と平行になったときが放物線,緑色の角度の範囲なら双曲線になる。

円錐面の方程式の導出

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ここで,次の問題を考えて,円錐面の方程式を導出しよう。

例題1$z$ 軸を円錐の中心軸とする直円錐を考える。頂点の座標が $(0,~0,~k)$ であり,$xy$ 平面との交わりが半径 $r$ の円となるような円錐面の方程式を求めよ。
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点が円錐面上にある条件を考えよう。

円錐の頂点をAとし,円錐面上の点を $\mathrm{P}(x,~y,~z)$ とする。また,図のように,APと $z$ 軸のなす角を $\theta$ とし,$\vec{d}=(0,~0,~-1)$ とする。
円錐の方程式
点Pが円錐面上にあるための条件は,$\Vec{AP}$ と $\vec{d}$ のなす角が $\theta$ であることだから,
\begin{align*}
&\Vec{AP}\Cdota\vec{d}=\abs{\Vec{AP}}\abs{\vec{d}}\cos\theta \\[4pt]
&-(z-k)=\sqrt{x^2+y^2+(z-k)^2}\cos\theta
\end{align*}
$z\leqq k$ より,$-(z-k)\geqq0$ である。また $\cos\theta>0$ より,両辺は0以上であるから,両辺を2乗して
\begin{align*}
&(z-k)^2=(x^2+y^2+(z-k)^2)\cos^2\theta
\end{align*}
$\cos\theta=\dfrac{k}{\sqrt{k^2+r^2}}$ より
\begin{align*}
&(z-k)^2=(x^2+y^2+z^2)\Cdota\dfrac{k^2}{k^2+r^2} \\[4pt]
&(k^2+r^2)(z-k)^2=k^2(x^2+y^2+(z-k)^2) \\[4pt]
&k^2(x^2+y^2)=r^2(z-k)^2
\end{align*}
ヒロ
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これで円錐面の方程式の導出ができたね。

二次曲線の方程式の求め方【円錐面を切断】

ヒロ
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具体的な円錐面を平面で切断して,交線の方程式を求めてみよう。

例題2円錐面:$x^2+y^2=(z-1)^2$ を次の平面で切断したときに現れる曲線を求めよ。
(1) $z=\dfrac{1}{3}y+\dfrac{1}{3}$
(2) $z=y+\dfrac{1}{2}$
(3) $y=1$
(4) $z=\dfrac{1}{2}$
ヒロ
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ただの連立方程式だと思って手を動かして計算してみよう。

【(1)の解答】
$x^2+y^2=(z-1)^2~\cdots\cdots①$ に $z=\dfrac{1}{3}y+\dfrac{1}{3}$ を代入すると
\begin{align*}
&x^2+y^2=\left(\dfrac{1}{3}y-\dfrac{2}{3}\right)^2 \\[4pt]
&x^2+\dfrac{8}{9}y^2+\dfrac{4}{9}y=\dfrac{4}{9} \\[4pt]
&x^2+\dfrac{8}{9}\left(y+\dfrac{1}{4}\right)^2=\dfrac{1}{2} \\[4pt]
&\dfrac{x^2}{\dfrac{1}{2}}+\dfrac{\left(y+\dfrac{1}{4}\right)^2}{\dfrac{9}{16}}=1
\end{align*}
これは楕円である。
ヒロ
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(1)と同じように解こう。

【(2)の解答】
①に $z=y+\dfrac{1}{2}$ を代入すると
\begin{align*}
&x^2+y^2=\left(y-\dfrac{1}{2}\right)^2 \\[4pt]
&x^2=-y+\dfrac{1}{4} \\[4pt]
&y=-x^2+\dfrac{1}{4}
\end{align*}
これは放物線である。
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最後の(3)を解こう。

【(3)の解答】
①に $y=1$ を代入すると
\begin{align*}
&x^2+1=(z-1)^2 \\[4pt]
&x^2-(z-1)^2=-1
\end{align*}
これは双曲線である。
ヒロ
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(4)は $xy$ 平面に平行な平面だから,断面は円になるはず。

【(4)の解答】
①に $z=\dfrac{1}{2}$ を代入すると
\begin{align*}
&x^2+y^2=\left(-\dfrac{1}{2}\right)^2 \\[4pt]
&x^2+y^2=\dfrac{1}{4}
\end{align*}
これは円である。
ヒロ
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$x$ 軸がこちらに向かう方向から見た図で確認しておこう。

【円錐を真横から見た図】
円錐の切断面に現れる二次曲線 円 楕円 放物線 双曲線

二次曲線の極方程式と離心率・半直弦

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一般に,二次曲線と呼ばれる放物線・楕円・双曲線の極方程式は $r=\dfrac{l}{1-\varepsilon\cos\theta}$ $(l\geqq0,~\varepsilon>0)$ と表すことができる。ここで,$\varepsilon,~l$ はそれぞれ離心率,半直弦と呼ばれる定数である。

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導出できない人は個別記事へ飛んで確認しておこう。

二次曲線の離心率に関する入試問題【2018年 札幌医科大】

2018年 札幌医科大$a>0$ とし,点 $\mathrm{P}(x,~y)$ は,$y$ 軸からの距離 $d_1$ と点 $(2,~0)$ からの距離 $d_2$ が $ad_1=d_2$ をみたすものとする。$a$ が次の値のとき,点 $\mathrm{P}(x,~y)$ の軌跡を求めよ。
(1) $a=\dfrac{1}{2}$
(2) $a=1$
(3) $a=2$
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この問題を読んだ直後に,$a$ が離心率であることが分かるようにしておこう。

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(1)は楕円になるはず。実際に計算していこう。

【(1)の解答】
$\dfrac{1}{2}d_1=d_2$ より $\dfrac{1}{4}{d_1}^2={d_2}^2$ が成り立つから
\begin{align*}
&\dfrac{1}{4}x^2=(x-2)^2+y^2 \\[4pt]
&\dfrac{3}{4}x^2-4x+y^2=-4 \\[4pt]
&\dfrac{3}{4}\left(x-\dfrac{8}{3}\right)^2+y^2=\dfrac{4}{3} \\[4pt]
&\dfrac{9}{16}\left(x-\dfrac{8}{3}\right)^2+\dfrac{3}{4}y^2=1
\end{align*}
よって,点Pの軌跡は楕円 $\dfrac{9}{16}\left(x-\dfrac{8}{3}\right)^2+\dfrac{3}{4}y^2=1$
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(2)は放物線になるはず。

【(2)の解答】
$d_1=d_2$ より ${d_1}^2={d_2}^2$ が成り立つから
\begin{align*}
&x^2=(x-2)^2+y^2 \\[4pt]
&0=-4x+4+y^2 \\[4pt]
&x=\dfrac{1}{4}y^2+1
\end{align*}
よって,点Pの軌跡は放物線 $x=\dfrac{1}{4}y^2+1$
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(3)は双曲線になるはず。

【(3)の解答】
$2d_1=d_2$ より $4{d_1}^2={d_2}^2$ が成り立つから
\begin{align*}
&4x^2=(x-2)^2+y^2 \\[4pt]
&3x^2=-4x+4+y^2 \\[4pt]
&3\left(x+\dfrac{2}{3}\right)^2-y^2=\dfrac{16}{3} \\[4pt]
&\dfrac{9}{16}\left(x+\dfrac{2}{3}\right)^2-\dfrac{3}{16}y^2=1
\end{align*}
よって,点Pの軌跡は双曲線 $\dfrac{9}{16}\left(x+\dfrac{2}{3}\right)^2-\dfrac{3}{16}y^2=1$

離心率と二次曲線に関するまとめ

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円錐の中心軸と母線のなす角を $\theta$ とし,切断する平面とのなす角を $\varphi$ とすると,円錐を平面で切断したときの断面は次のようになる。

円錐の切断面
  1. 円錐の切断面に現れる二次曲線 円 楕円 放物線 双曲線 円錐の切断面に現れる二次曲線 円 楕円 放物線 双曲線
  2. $0\leqq\varphi<\theta$ のとき
    双曲線
  3. $\varphi=\theta$ のとき
    放物線
  4. $\theta<\varphi<\dfrac{\pi}{2}$ のとき
    楕円
  5. $\varphi=\dfrac{\pi}{2}$ のとき
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極方程式の離心率による分類も覚えておこう。

$r=\dfrac{l}{1-\varepsilon\cos\theta}$ が表す曲線
  1. $0<\varepsilon<1$ のとき
    楕円
  2. $\varepsilon=1$ のとき
    放物線
  3. $1<\varepsilon$ のとき
    双曲線
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