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3人でじゃんけんをするときの確率
問題A, B, Cの3人がじゃんけんをするとき,次の確率を求めよ。
(1) 1人だけが勝つ確率
(2) あいこになる確率
(1) 1人だけが勝つ確率
(2) あいこになる確率
プリントを次のリンクからダウンロードできます。
【(1)の考え方と解答】
3人でじゃんけんをするとき,手の出し方は全部で $3^3=27$ 通り。
1人だけが勝つとき,
① 誰が勝つか
② その手は何か
に着目すると,①はA, B, Cの3通りあり,②の勝つときの手の出し方はグー,チョキ,パーの3通りあるから,$3\times3=9$ 通り。
したがって,求める確率は
3人でじゃんけんをするとき,手の出し方は全部で $3^3=27$ 通り。
1人だけが勝つとき,
① 誰が勝つか
② その手は何か
に着目すると,①はA, B, Cの3通りあり,②の勝つときの手の出し方はグー,チョキ,パーの3通りあるから,$3\times3=9$ 通り。
したがって,求める確率は
\begin{align*}
\dfrac{9}{27}=\dfrac{1}{3}
\end{align*}
\dfrac{9}{27}=\dfrac{1}{3}
\end{align*}
(2) あいこになる確率
【(2)の考え方と解答】
3人でじゃんけんをするときにあいこになるのは,次の2つの場合がある。
(i) 3人が同じ手を出すとき
(ii) 3人の手がすべて異なるとき
(i)の手の出し方は,グー,チョキ,パーの3通り。
(ii)の手の出し方は,3つの異なる手(グー,チョキ,パー)の並べ方に等しく $3!=6$ 通り。
(i), (ii)より,3人でじゃんけんをしてあいこになる手の出し方は
3人でじゃんけんをするときにあいこになるのは,次の2つの場合がある。
(i) 3人が同じ手を出すとき
(ii) 3人の手がすべて異なるとき
(i)の手の出し方は,グー,チョキ,パーの3通り。
(ii)の手の出し方は,3つの異なる手(グー,チョキ,パー)の並べ方に等しく $3!=6$ 通り。
(i), (ii)より,3人でじゃんけんをしてあいこになる手の出し方は
\begin{align*}
3+6=9~通り
\end{align*}
したがって,求める確率は3+6=9~通り
\end{align*}
\begin{align*}
\dfrac{9}{27}=\dfrac{1}{3}
\end{align*}
\dfrac{9}{27}=\dfrac{1}{3}
\end{align*}
ヒロ
別の考え方もできるようにしておこう。
【別の考え方と解答】
余事象を考えると,あいこにならないのは,次の2つの場合がある。
(i) 1人だけが勝つとき
(ii) 2人が勝つとき
当然であるが,3人でじゃんけんをして「3人とも勝つ」なんてことは起こらない。また「2人が勝つとき」は「1人だけが負けるとき」と同じことであることにも注意しよう。
(i)については(1)で求めたように,その確率は $\dfrac{1}{3}$ である。
また(ii)は「1人だけが負けるとき」であり,負ける人とその手に着目すれば「1人だけが勝つとき」と同じ確率であることが簡単に分かるから,このときの確率も $\dfrac{1}{3}$ である。
したがって,3人でじゃんけんをしてあいこにならない確率は
余事象を考えると,あいこにならないのは,次の2つの場合がある。
(i) 1人だけが勝つとき
(ii) 2人が勝つとき
当然であるが,3人でじゃんけんをして「3人とも勝つ」なんてことは起こらない。また「2人が勝つとき」は「1人だけが負けるとき」と同じことであることにも注意しよう。
(i)については(1)で求めたように,その確率は $\dfrac{1}{3}$ である。
また(ii)は「1人だけが負けるとき」であり,負ける人とその手に着目すれば「1人だけが勝つとき」と同じ確率であることが簡単に分かるから,このときの確率も $\dfrac{1}{3}$ である。
したがって,3人でじゃんけんをしてあいこにならない確率は
\begin{align*}
\dfrac{1}{3}+\dfrac{1}{3}=\dfrac{2}{3}
\end{align*}
よって,3人でじゃんけんをしてあいこになる確率は\dfrac{1}{3}+\dfrac{1}{3}=\dfrac{2}{3}
\end{align*}
\begin{align*}
1-\dfrac{2}{3}=\dfrac{1}{3}
\end{align*}
1-\dfrac{2}{3}=\dfrac{1}{3}
\end{align*}
3人でじゃんけんをするときの確率2
問題3人でじゃんけんをする。一度じゃんけんで負けたものは,以後のじゃんけんから抜けるものとする。このとき,じゃんけんを2回行っても,勝者が1人に決まらない確率を求めよ。ただし,あいこも1回のじゃんけんとして数える。
プリントを次のリンクからダウンロードできます。
【考え方と解答】
勝者が1人に決まらないということは,2回じゃんけんをしたあとに残っている人数は2人か3人のどちらかである。つまり,じゃんけんをする人数の推移は次の3つの場合に限られる。
(i) 3人→3人→3人
(ii) 3人→3人→2人
(iii) 3人→2人→2人
ここで,1回のじゃんけんで $a$ 人から $b$ 人になる確率を $P(a~人\to b~人)$ と表すことにする。
3人→3人となるのは,3人でじゃんけんを1回してあいこになるときである。3人とも同じ手を出すか,グー・チョキ・パーが揃うときだから,その確率は
勝者が1人に決まらないということは,2回じゃんけんをしたあとに残っている人数は2人か3人のどちらかである。つまり,じゃんけんをする人数の推移は次の3つの場合に限られる。
(i) 3人→3人→3人
(ii) 3人→3人→2人
(iii) 3人→2人→2人
ここで,1回のじゃんけんで $a$ 人から $b$ 人になる確率を $P(a~人\to b~人)$ と表すことにする。
3人→3人となるのは,3人でじゃんけんを1回してあいこになるときである。3人とも同じ手を出すか,グー・チョキ・パーが揃うときだから,その確率は
\begin{align*}
P(3人\to 3人)&=\dfrac{3+3!}{3^3} \\[4pt]
&=\dfrac{9}{27}=\dfrac{1}{3}
\end{align*}
である。また,3人→2人となるのは,3人でじゃんけんを1回して1人だけ負けるときである。負ける人とその手に着目すると,その確率はP(3人\to 3人)&=\dfrac{3+3!}{3^3} \\[4pt]
&=\dfrac{9}{27}=\dfrac{1}{3}
\end{align*}
\begin{align*}
P(3人\to 2人)=\dfrac{3\Cdot3}{3^3}=\dfrac{1}{3}
\end{align*}
2人→2人となるのは,2人でじゃんけんを1回してあいこになるときである。2人の手が同じときであるから,その確率はP(3人\to 2人)=\dfrac{3\Cdot3}{3^3}=\dfrac{1}{3}
\end{align*}
\begin{align*}
P(2人\to 2人)=\dfrac{3}{3^2}=\dfrac{1}{3}
\end{align*}
(i)のときの確率はP(2人\to 2人)=\dfrac{3}{3^2}=\dfrac{1}{3}
\end{align*}
\begin{align*}
P(3人\to 3人)\times P(3人\to 3人)=\dfrac{1}{3}\times\dfrac{1}{3}=\dfrac{1}{9}
\end{align*}
(ii)のときの確率はP(3人\to 3人)\times P(3人\to 3人)=\dfrac{1}{3}\times\dfrac{1}{3}=\dfrac{1}{9}
\end{align*}
\begin{align*}
P(3人\to 3人)\times P(3人\to 2人)=\dfrac{1}{3}\times\dfrac{1}{3}=\dfrac{1}{9}
\end{align*}
(iii)のときの確率はP(3人\to 3人)\times P(3人\to 2人)=\dfrac{1}{3}\times\dfrac{1}{3}=\dfrac{1}{9}
\end{align*}
\begin{align*}
P(3人\to 2人)\times P(2人\to 2人)=\dfrac{1}{3}\times\dfrac{1}{3}=\dfrac{1}{9}
\end{align*}
(i)~(iii)より,求める確率はP(3人\to 2人)\times P(2人\to 2人)=\dfrac{1}{3}\times\dfrac{1}{3}=\dfrac{1}{9}
\end{align*}
\begin{align*}
\dfrac{1}{9}+\dfrac{1}{9}+\dfrac{1}{9}=\dfrac{1}{3}
\end{align*}
\dfrac{1}{9}+\dfrac{1}{9}+\dfrac{1}{9}=\dfrac{1}{3}
\end{align*}