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(3)の解答
6個のボールを3つの箱に分ける方法について考える。次の分け方は何通りあるか。
(3) ボールを区別せず,箱を区別して,空箱があってもよい。

ヒロ
ボールに区別がなく,箱に区別があるときは,3つの箱にA, B, Cと名前を付けて考えよう。(1)で考えた7つの分け方それぞれに対して,箱に区別を考えれば,全部で何通りあるかを数えることができる。

ヒロ
3つの箱A, B, Cに入っているボールの個数が$a$ 個,$b$ 個,$c$ 個のとき,$(\mathrm{A},\mathrm{B},\mathrm{C})=(a,~b,~c)$ と表すことにする。

ヒロ
まず,ボールの個数がすべて異なるときから考える。
【(5,1,0), (4,2,0), (3,2,1)のとき】
例えば(5,1,0)のときは
これは3つの数字5, 1, 0を並べて左から順に3つの箱A, B, Cに入れると考えることができるから,$3!=6$ と求めることもできる。よって,(4,2,0), (3,2,1)のときも考えて,全部で
例えば(5,1,0)のときは
\begin{align*}
(\mathrm{A},\mathrm{B},\mathrm{C})=&(5,1,0),~(5,0,1),~ \\[4pt]
&(1,5,0),~(1,0,5),~ \\[4pt]
&(0,5,1),~(0,1,5)
\end{align*}
の6通りがある。(\mathrm{A},\mathrm{B},\mathrm{C})=&(5,1,0),~(5,0,1),~ \\[4pt]
&(1,5,0),~(1,0,5),~ \\[4pt]
&(0,5,1),~(0,1,5)
\end{align*}
これは3つの数字5, 1, 0を並べて左から順に3つの箱A, B, Cに入れると考えることができるから,$3!=6$ と求めることもできる。よって,(4,2,0), (3,2,1)のときも考えて,全部で
\begin{align*}
3!\times3=18~通り
\end{align*}
3!\times3=18~通り
\end{align*}

ヒロ
次に,2つの箱に入れるボールの個数が等しいときを考える。
【(6,0,0), (4,1,1), (3,3,0)のとき】
(6,0,0)のときは
これは結局6個のボールすべてを1つの箱に入れるだけだから,AかBかCのどれに入れるのかを考えることになり,具体的に書かなくても3通りだと分かる。同様に,(4,1,1), (3,3,0)のときも考えると,全部で
(6,0,0)のときは
\begin{align*}
(\mathrm{A},\mathrm{B},\mathrm{C})=(6,0,0),~(0,6,0),~(0,0,6)
\end{align*}
の3通りがある。(\mathrm{A},\mathrm{B},\mathrm{C})=(6,0,0),~(0,6,0),~(0,0,6)
\end{align*}
これは結局6個のボールすべてを1つの箱に入れるだけだから,AかBかCのどれに入れるのかを考えることになり,具体的に書かなくても3通りだと分かる。同様に,(4,1,1), (3,3,0)のときも考えると,全部で
\begin{align*}
3\times3=9~通り
\end{align*}
3\times3=9~通り
\end{align*}

ヒロ
最後に3つの箱に入れるボールの個数が等しいときを考える。
【(2,2,2)のとき】
ボールに区別がないため,箱が区別されていても
ボールに区別がないため,箱が区別されていても
\begin{align*}
(\mathrm{A},\mathrm{B},\mathrm{C})=(2,2,2)
\end{align*}
の1通りしかない。(\mathrm{A},\mathrm{B},\mathrm{C})=(2,2,2)
\end{align*}

ヒロ
以上をすべて加えて,$18+9+1=28$ 通り。

ヒロ
このように1つずつ考えることで数え上げることができるが,これを一気に計算する方法があるので覚えておこう。
【(3)の別解】
6個のボールを○○○○○○として,これを2本の仕切り|で分けることを考える。
例えば,○○○|○○|○ のときは,$(\mathrm{A},\mathrm{B},\mathrm{C})=(3,2,1)$ になると考える。
また,○○○○||○○ のときは,$(\mathrm{A},\mathrm{B},\mathrm{C})=(4,0,2)$ になると考える。
6個の〇と2本の|の1つの並べ方に対して,区別できない6個のボールを3つの箱A, B, Cに入れる1つの方法に対応させることができるため,6個の〇と2本の|の並べ方の総数が求める場合の数となる。よって,
6個のボールを○○○○○○として,これを2本の仕切り|で分けることを考える。
例えば,○○○|○○|○ のときは,$(\mathrm{A},\mathrm{B},\mathrm{C})=(3,2,1)$ になると考える。
また,○○○○||○○ のときは,$(\mathrm{A},\mathrm{B},\mathrm{C})=(4,0,2)$ になると考える。
6個の〇と2本の|の1つの並べ方に対して,区別できない6個のボールを3つの箱A, B, Cに入れる1つの方法に対応させることができるため,6個の〇と2本の|の並べ方の総数が求める場合の数となる。よって,
\begin{align*}
\dfrac{8!}{6!\Cdot2!}=28~通り
\end{align*}
\dfrac{8!}{6!\Cdot2!}=28~通り
\end{align*}

ヒロ
また,次のようにして求めることもできる。
これは6個の〇と2本の|を並べる場所を8か所用意しておいて,その8か所のうち,2か所に|を入れて,残りの6か所には○を入れると考えると,結局8か所から|を入れる2か所を選べば良いから
\begin{align*}
\nCk{8}{2}=28~通り
\end{align*}
\nCk{8}{2}=28~通り
\end{align*}