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【解法5】直線 y=mx+n が2円に接するときを考える
ヒロ
この問題では,$y$ 軸と平行な直線が共通接線になることはないから,$y=mx+n$ とおくことができる。
ヒロ
あとは,点と直線の距離の公式を利用して $m,~n$ を求めよう。
2つの円 $C_1:x^2+y^2=25$,$C_2:(x-10)^2+y^2=100$ を考える。円 $C_1,~C_2$ の両方に接する直線の方程式を求めよ。
求める接線は $y$ 軸と平行ではないから $y=mx+n$,すなわち $mx-y+n=0~\cdots\cdots①$ と表せる。
直線①が円 $C_1$ と接するとき,直線①と原点との距離が5であるから
$n=10m$ のとき,②より
したがって,求める接線の方程式は
直線①が円 $C_1$ と接するとき,直線①と原点との距離が5であるから
\begin{align*}
&\dfrac{\abs{n}}{\sqrt{m^2+1}}=5 \\[4pt]
&\abs{n}=5\sqrt{m^2+1}
\end{align*}
両辺を2乗して&\dfrac{\abs{n}}{\sqrt{m^2+1}}=5 \\[4pt]
&\abs{n}=5\sqrt{m^2+1}
\end{align*}
\begin{align*}
n^2=25(m^2+1)~\cdots\cdots②
\end{align*}
直線①が円 $C_2$ と接するとき,直線①と点 $(10,~0)$ との距離が10であるからn^2=25(m^2+1)~\cdots\cdots②
\end{align*}
\begin{align*}
&\dfrac{\abs{10m+n}}{\sqrt{m^2+1}}=10 \\[4pt]
&\abs{10m+n}=10\sqrt{m^2+1}
\end{align*}
両辺を2乗して&\dfrac{\abs{10m+n}}{\sqrt{m^2+1}}=10 \\[4pt]
&\abs{10m+n}=10\sqrt{m^2+1}
\end{align*}
\begin{align*}
(10m+n)^2=100(m^2+1)~\cdots\cdots③
\end{align*}
$③-②\times4$ より(10m+n)^2=100(m^2+1)~\cdots\cdots③
\end{align*}
\begin{align*}
&(10m+n)^2-4n^2=0 \\[4pt]
&(10m+n+2n)(10m+n-2n)=0 \\[4pt]
&(10m+3n)(10m-n)=0 \\[4pt]
&n=-\dfrac{10}{3}m,~10m
\end{align*}
$n=-\dfrac{10}{3}m$ のとき,②より&(10m+n)^2-4n^2=0 \\[4pt]
&(10m+n+2n)(10m+n-2n)=0 \\[4pt]
&(10m+3n)(10m-n)=0 \\[4pt]
&n=-\dfrac{10}{3}m,~10m
\end{align*}
\begin{align*}
&\dfrac{100}{9}m^2=25(m^2+1) \\[4pt]
&4m^2=9(m^2+1) \\[4pt]
&5m^2+9=0
\end{align*}
これをみたす実数 $m$ は存在しない。&\dfrac{100}{9}m^2=25(m^2+1) \\[4pt]
&4m^2=9(m^2+1) \\[4pt]
&5m^2+9=0
\end{align*}
$n=10m$ のとき,②より
\begin{align*}
&100m^2=25(m^2+1) \\[4pt]
&4m^2=m^2+1 \\[4pt]
&m^2=\dfrac{1}{3} \\[4pt]
&m=\pm\dfrac{1}{\sqrt{3}}
\end{align*}
このとき,$n=\pm\dfrac{10}{\sqrt{3}}$&100m^2=25(m^2+1) \\[4pt]
&4m^2=m^2+1 \\[4pt]
&m^2=\dfrac{1}{3} \\[4pt]
&m=\pm\dfrac{1}{\sqrt{3}}
\end{align*}
したがって,求める接線の方程式は
\begin{align*}
y=\pm\dfrac{1}{\sqrt{3}}(x+10)
\end{align*}
y=\pm\dfrac{1}{\sqrt{3}}(x+10)
\end{align*}
ヒロ
$y$ 軸と平行な直線が共通接線になる場合は,$y=mx+n$ と表せないから注意しよう。