Contents
- ページ1
- 1 積和公式
- ページ2
- 1 和積公式
- 2 積和公式の導出
- ページ3
- 1 和積公式の導出
- ページ4
- 1 2019年 北見工業大
- 2 2019年 首都大学東京
和積公式の導出
ヒロ
次に和積公式を導出しよう。
【⑤の導出】
⑤を導出する際に。$A$ や $B$ の角は,元はそれぞれ $\alpha+\beta$,$\alpha-\beta$ であると認識しよう。$A=\alpha+\beta$,$B=\alpha-\beta$ のとき
⑤を導出する際に。$A$ や $B$ の角は,元はそれぞれ $\alpha+\beta$,$\alpha-\beta$ であると認識しよう。$A=\alpha+\beta$,$B=\alpha-\beta$ のとき
\begin{align*}
&\dfrac{A+B}{2}=\alpha,~\dfrac{A-B}{2}=\beta
\end{align*}
であることを常識にしよう。つまり導出するべき式は&\dfrac{A+B}{2}=\alpha,~\dfrac{A-B}{2}=\beta
\end{align*}
\begin{align*}
\sin(\alpha+\beta)+\sin(\alpha-\beta)=2\sin\alpha\cos\beta
\end{align*}
となる。積和公式を導出したときと同様に,省略した書き方で加法定理を書くと\sin(\alpha+\beta)+\sin(\alpha-\beta)=2\sin\alpha\cos\beta
\end{align*}
\begin{align*}
&s_+=sc+cs \\[4pt]
&s_-=sc-cs
\end{align*}
となり,今回はサインの和が欲しいから辺々を加えると&s_+=sc+cs \\[4pt]
&s_-=sc-cs
\end{align*}
\begin{align*}
s_++s_-=2sc
\end{align*}
となる。この式が⑤を表していると分かるようにしよう。s_++s_-=2sc
\end{align*}
【⑥の導出】
サインの加法定理を考えて
サインの加法定理を考えて
\begin{align*}
&s_+=sc+cs \\[4pt]
&s_-=sc-cs
\end{align*}
辺々を引いて&s_+=sc+cs \\[4pt]
&s_-=sc-cs
\end{align*}
\begin{align*}
s_+-s_-=2cs
\end{align*}
s_+-s_-=2cs
\end{align*}
【⑦の導出】
コサインの加法定理を考えて
コサインの加法定理を考えて
\begin{align*}
&c_+=cc-ss \\[4pt]
&c_-=cc+ss
\end{align*}
辺々を足して&c_+=cc-ss \\[4pt]
&c_-=cc+ss
\end{align*}
\begin{align*}
c_++c_-=2cc
\end{align*}
c_++c_-=2cc
\end{align*}
【⑧の導出】
コサインの加法定理を考えて
コサインの加法定理を考えて
\begin{align*}
&c_+=cc-ss \\[4pt]
&c_-=cc+ss
\end{align*}
辺々を引いて&c_+=cc-ss \\[4pt]
&c_-=cc+ss
\end{align*}
\begin{align*}
c_+-c_-=-2ss
\end{align*}
c_+-c_-=-2ss
\end{align*}
ヒロ
このような省略した書き方になれれば,この作業を書かずに頭の中でできるように練習することで,瞬時に公式を導くことができるだろう。それは暗記から解放されることにつながる。