ここでは剰余の定理と恒等式に関する問題について説明します。
割り算の基本は「割られる式」「割る式」「商」「余り」の関係式です。
この関係式から導かれるのが「剰余の定理」です。
大学入試では,剰余の定理と恒等式の考え方を利用する問題が出題されることがよくあります。
様々な問題を解くことで,数学力をアップさせましょう。
Contents
- ページ1
- 1 剰余の定理
- ページ2
- 1 剰余の定理に関する問題
- 2 余りを求める問題
- ページ3
- 1 余りを求める問題2
剰余の定理
ヒロ
まずは剰余の定理を知ることから始めよう。
剰余の定理多項式 $f(x)$ を $x-a$ で割ったときの余りは $f(a)$ である。
ヒロ
剰余の定理の証明をしておこう。
【証明】
$f(x)$ を $x-a$ で割ったときの商を $Q(x)$,余りを $r$ とおくと,
$f(x)$ を $x-a$ で割ったときの商を $Q(x)$,余りを $r$ とおくと,
\begin{align*}
f(x)=(x-a)Q(x)+r
\end{align*}
と表すことができる。$x=a$ を代入するとf(x)=(x-a)Q(x)+r
\end{align*}
\begin{align*}
&f(a)=(a-a)Q(a)+r \\[4pt]
&r=f(a)
\end{align*}
よって,$f(x)$ を $x-a$ で割ったときの余りは $f(a)$ である。&f(a)=(a-a)Q(a)+r \\[4pt]
&r=f(a)
\end{align*}