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【数学ⅡB】分数式の恒等式【成蹊大・明治大】

分数式の恒等式 数学IAIIB

ここでは分数式の恒等式に関する問題について説明します。

大学入試では,1つの分数式を複数の分数で表したときの,それぞれの分数の係数を決定する問題がよく出題されます。

基本的な考え方を身に付けましょう。

その後は,暗算で部分分数分解ができるようになると完璧です。

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分数式の恒等式に関する問題

2020年 成蹊大等式
\begin{align*}
\dfrac{1}{(x+1)(x+2)(x+3)}=\dfrac{a}{x+1}+\dfrac{b}{x+2}+\dfrac{c}{x+3}
\end{align*}
が $x$ についての恒等式となるとき,定数 $a,~b,~c$ の値は $a=\dfrac{\myhako}{\myhako}$, $b=\myhako$, $c=\dfrac{\myhako}{\myhako}$ である。
【考え方と解答】
通分したとしても結局は分子だけを見ることになるから,分母を払って考えた方が良い。
与えられた等式が $x$ についての恒等式となるとき
\begin{align*}
1=a(x+2)(x+3)+b(x+1)(x+3)+c(x+1)(x+2)
\end{align*}
が $x$ についての恒等式となる。右辺を展開して整理すると
\begin{align*}
(右辺)=(a+b+c)x^2+(5a+4b+3c)x+(6a+3b+2c)
\end{align*}
となるから,
\begin{align*}
\begin{cases}
a+b+c=0 \\[4pt]
5a+4b+3c=0 \\[4pt]
6a+3b+2c=1
\end{cases}
\end{align*}
これを解いて,$a=\dfrac{1}{2}$, $b=-1$, $c=\dfrac{1}{2}$
ヒロ
ヒロ

連立方程式を解く過程を書いていないのは「実は連立方程式なんて解いていないから」である。

ヒロ
ヒロ

この問題では空欄を埋めれば良いので,特に丁寧に書く必要はないが,それだと本当に何も書くことがなくなってしまうため,よくある解法で書いている。

ヒロ
ヒロ

しかし,真面目に考えているのは「連立方程式を立てるところまで」であり,$a,~b,~c$ の値を求めるときは,実は別の方法で「暗算」で求めている。

ヒロ
ヒロ

暗算で求める方法については,次の記事で説明しているので知りたい人は,記事を読んで知識を吸収して欲しい。

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