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方程式の整数解 -絞り込み-【兵庫医科大・有名問題】

方程式の整数解【有名問題】数学IAIIB
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前回に引き続き,方程式の整数解を求める方法について説明します。

成り立つべき不等式を利用することで,文字の取り得る値の範囲を絞り込むことで,調べる整数の個数を減らすことを考えます。

様々な問題を解くことで,解法を知って,解ける問題を増やしていきましょう。

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方程式の整数解を求める問題【兵庫医科大】

2015年 兵庫医科大$m,~n$ は $m\geqq n$ を満たす自然数とする。
$\dfrac{1}{m}+\dfrac{1}{n}=\dfrac{1}{8}$ を満たす自然数の組 $(m,~n)$ をすべて求めよ。
【考え方と解答】
主に2通りの解法がある。1つは前回の記事のように「$積=一定$」に変形する方法で,その方法で解いてみよう。
与えられた方程式の両辺に $8mn$ をかけると
\begin{align*}
&8n+8m=mn \\[4pt]
&mn-8m-8n=0 \\[4pt]
&(m-8)(n-8)=64
\end{align*}
$m,~n$ は $m\geqq n$ を満たす自然数であるから,$m-8\geqq n-8\geqq-7$ である。よって,
\begin{align*}
&(m-8,~n-8)=(8,~8),~(16,~4),~(32,~2),~(64,~1) \\[4pt]
&(m,~n)=(16,~16),~(24,~12),~(40,~10),~(72,~9)
\end{align*}
ヒロ
ヒロ

別の方法でも解いておこう。

【別の考え方と解答】
今回は $mn-8m-8n=0$ の形ではなく,$\dfrac{1}{m}+\dfrac{1}{n}=\dfrac{1}{8}$ となっていることに着目しよう。
$\dfrac{1}{m}>0$ であることを利用して,$n$ の値の範囲を絞り込むことができる。
$\dfrac{1}{m}=\dfrac{1}{8}-\dfrac{1}{n}>0$ より
\begin{align*}
&\dfrac{1}{n}<\dfrac{1}{8} \\[4pt] &n>8
\end{align*}
不等号の向きが逆であれば良かったが,これでは「$n$ は9以上の整数」となって絞り込めていない。そこで $n$ が満たすべき別の不等式を考える。$n\leqq m$ より,$\dfrac{1}{n}\geqq\dfrac{1}{m}$ であるから
\begin{align*}
&\dfrac{1}{m}+\dfrac{1}{n}\leqq\dfrac{1}{n}+\dfrac{1}{n} \\[4pt]
&\dfrac{1}{8}\leqq\dfrac{2}{n} \\[4pt]
&n\leqq16
\end{align*}
$n$ は整数であるから,$n=9,~10,~11,~12,~13,~14,~15,~16$ のいずれかである。
8つの候補を1つずつ調べて,条件を満たすものを求めよう。
$\dfrac{1}{m}=\dfrac{1}{8}-\dfrac{1}{n}=\dfrac{n-8}{8n}$ より
\begin{align*}
m=\dfrac{8n}{n-8}
\end{align*}
8つの $n$ の値を代入していくと,次のようになる。
\begin{align*}
\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|c|c|c|}\hline
n & 9 & 10 & 11 & 12 & 13 & 14 & 15 & 16 \\\hline
m & 72 & 40 & \dfrac{88}{3} & 24 & \dfrac{104}{5} & \dfrac{56}{3} & \dfrac{120}{7} & 16 \\\hline
\end{array}
\end{align*}
$m$ は整数であるから,求める $m,~n$ は
\begin{align*}
(m,~n)=(72,~9),~(40,~10),~(24,~12),~(16,~16)
\end{align*}

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