与えられた漸化式を解いて一般項を求めるタイプで最も多く出題されるのは,この漸化式パターン3となります。
漸化式パターン3は,$f(n)$ の形に応じて,次の4つのタイプに分けることができます。
- 1次式 ← この記事ではこのタイプを解説
- 2次式
- $n+k$ 乗 ($k$ は整数)
- 分数式
パターン3は,これ以降の,より複雑なパターンの漸化式の考え方の基礎となります。3つのタイプのうち,$f(n)$ が1次式 $qn+r$ と表される漸化式の解法を説明します。
Contents
複雑な漸化式を基本形に変形する
ヒロ
パターン3を難しくさせているのは,$a_n$ の前の係数が1でないことと,後ろに $n$ の式がくっついていることだね。
そうですね・・・もし,$a_n$ の係数が1なら階差型なので簡単に解けますからね。それに後ろに $n$ の式がくっついていなければ等比型で,これも簡単に解けますね。
ヒロ
パターン3は,パターン1かパターン2に変形して解くことになるよ。
ヒロ
それでは具体的な問題を考えよう。
2018年 学習院大条件 $a_1=1,~a_{n+1}=2a_n+n$ によって定まる数列 $\{a_n\}$ の一般項を求めよ。