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2005年センター試験 数学ⅡB 第1問 複素数平面

2005年センター数学ⅡB 複素数平面 数学III

2005年センター試験 数学ⅡB 第1問 複素数平面の解説をします。

まだ問題を解いていない人は解いてから解説を読んでください。

2005年 センターⅡB 第1問 複素数平面 二つの複素数 $p,~q$ と三つの異なる複素数 $\alpha,~\beta,~\gamma$ は
\begin{align*}
&\alpha+\beta+\gamma=0~\cdots\cdots① \\[4pt]
&\alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha=p~\cdots\cdots② \\[4pt]
&\alpha\beta\gamma=q~\cdots\cdots③
\end{align*}
を満たすとする。複素数 $\alpha,~\beta,~\gamma$ が複素数平面上で表す点をそれぞれA,B,Cとし,三角形ABCは,$\mathrm{AB}=\mathrm{AC}$ の直角二等辺三角形であるとする。
 このとき
\begin{align*}
\arg\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}=\pm\myBox{アイ}\Deg,
~\abs{\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}}=\myBox{ウ}
\end{align*}
である。ここで,複素数 $z$ の偏角 $\arg z$ は $-180\Deg\leqq \arg z<180\Deg$ を満たすとする。
 以下 $\arg\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}=\mybox{アイ}\Deg$ であるとする。 このとき,①を用いると
\begin{align*} \beta=\dfrac{\myBox{エオ}+\myBox{カ}\,i}{\myBox{キ}}\alpha, ~\gamma=\dfrac{\myBox{クケ}-\myBox{コ}\,i}{\myBox{サ}}\alpha \end{align*}
である。
 さらに,②,③から
\begin{align*} p=\dfrac{\myBox{シ}}{\myBox{ス}}\alpha^{\,\myBox{セ}},~q=\dfrac{\myBox{ソ}}{\myBox{タ}}\alpha^{\,\myBox{チ}} \end{align*}
である。したがって,$p$ と $q$ は
\begin{align*} \myBox{ツテ}\,p^{\,\myBox{ト}}=\myBox{ナニ}\,q^{\,\myBox{ヌ}} \end{align*}
を満たさなければならない。
 さらに,複素数平面上に点Dがあり,四角形ABDCが正方形であるとき, Dを表す複素数は $\myBox{ネノ}\,\alpha$である。
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考え方と解答

ヒロ
ヒロ

三角形ABCの形状から偏角と絶対値を求める問題。

【ア~ウの解答】
$\kaku{BAC}=90\Deg$ であるから
\begin{align*}
\arg\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}=\pm90\Deg
\end{align*}
また $\mathrm{AB}=\mathrm{AC}$ より
\begin{align*}
\abs{\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}}=\dfrac{\mathrm{AC}}{\mathrm{AB}}=1
\end{align*}
ヒロ
ヒロ

次は2点B,Cを表す複素数を求めよう。

【エ~サの解答】
$\arg\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}=90\Deg$ のとき,
\begin{align*}
&\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}=i \\[4pt]
&\gamma-\alpha=(\beta-\alpha)i \\[4pt]
&\gamma=\alpha+(\beta-\alpha)i
\end{align*}
①に代入すると
\begin{align*}
&\alpha+\beta+\alpha+(\beta-\alpha)i=0 \\[4pt]
&(1+i)\beta=(-2+i)\alpha \\[4pt]
&\beta=\dfrac{-2+i}{1+i}\alpha=\dfrac{(-2+i)(1-i)}{2}\alpha \\[4pt]
&\beta=\dfrac{-1+3i}{2}\alpha
\end{align*}
よって $\gamma$ は次のようになる。
\begin{align*}
\gamma&=\alpha+\left(\dfrac{-1+3i}{2}\alpha-\alpha\right)i \\[4pt]
&=\left(1+\dfrac{-i-3}{2}-i\right)\alpha \\[4pt]
&=\dfrac{-1-3i}{2}\alpha
\end{align*}
ヒロ
ヒロ

$\alpha,~\beta,~\gamma$ を $\alpha$ で表したから,$p,~q$ の値も $\alpha$ で表せるはず。

【シ~チの解答】
上の結果から
\begin{align*}
\beta+\gamma&=\dfrac{-1+3i}{2}\alpha+\dfrac{-1-3i}{2}\alpha \\[4pt]
&=-\alpha \\[4pt]
\beta\gamma&=\dfrac{-1+3i}{2}\alpha\Cdota\dfrac{-1-3i}{2}\alpha \\[4pt]
&=\dfrac{5}{2}\alpha^2
\end{align*}

②より
\begin{align*}
p&=(\beta+\gamma)\alpha+\beta\gamma \\[4pt]
&=-\alpha^2+\dfrac{5}{2}\alpha^2 \\[4pt]
&=\dfrac{3}{2}\alpha^2 \\[4pt]
q&=(\beta\gamma)\alpha=\dfrac{5}{2}\alpha^3
\end{align*}
ヒロ
ヒロ

いま求めた式から $\alpha$ を消去して,$p$ と $q$ の関係式を求めよう。

【ツ~ヌの解答】
$\alpha^2=\dfrac{2}{3}p$, $\alpha^3=\dfrac{2}{5}q$ より
\begin{align*}
&\left(\dfrac{2}{3}p\right)^3=\left(\dfrac{2}{5}q\right)^2 \\[4pt]
&\dfrac{8p^3}{27}=\dfrac{4q^2}{25} \\[4pt]
&50p^3=27q^2
\end{align*}
ヒロ
ヒロ

四角形ABDCが正方形になるように点Dを表す複素数を求める問題。

【ネノの解答】
四角形ABDCが正方形になるとき,点Dは点Cを中心に点Aを $90\Deg$ だけ回転した点になる。
点Dを表す複素数を $\delta$ とすると
\begin{align*}
\delta&=\gamma+(\alpha-\gamma)i \\[4pt]
&=\dfrac{-1-3i}{2}\alpha+\left(\alpha-\dfrac{-1-3i}{2}\alpha\right)i \\[4pt]
&=\dfrac{-1-3i+2i-(-i+3)}{2}\alpha \\[4pt]
&=-2\alpha
\end{align*}

2005年 センター数学ⅡB 複素数平面を解いた感想

ヒロ
ヒロ

複素数平面上における回転・拡大の操作と式変形の関係を,使えるレベルで理解しておくことが重要である。

ヒロ
ヒロ

逆に言えば,2005年の問題では,その部分をしっかりおさえておけば苦労しないだろう。

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