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【数学Ⅰ】定期テストに出題される無理数の整数部分や小数部分に関する問題

【数学Ⅰ】定期テストに出題される整数部分と小数部分に関する問題数学IAIIB
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ここでは無理数の整数部分や小数部分に関する問題を説明します。

「ルート2」と聞くと「何かよく分からない数」とか「1.41421356・・・」いう意識をもっている人がいますが,「2乗すると2になる正の数」と正しい理解をすることが重要です。

これはルート(根号)のそもそもの定義ですが,数学が苦手な人は定義自体を曖昧にしていたり,覚えていなかったり理解していなかったりします。

定義があって初めて,色々な定理や性質などが導かれるため,しっかりと定義を理解しましょう。

実際に定期テストで出題された問題を理解することで,様々な無理数の整数部分や小数部分に関する問題を解けるようにしましょう。

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無理数の整数部分と小数部分とは

ヒロ
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まず無理数の整数部分と小数部分とは何かをしっかり理解しよう。

【$\sqrt{2}$ の整数部分】
例えば $\sqrt{2}$ は,2乗すると2になる正の数のことだから,
\begin{align*} (\sqrt{2})^2=2 \end{align*}
が成り立つ。ここで2を2つの連続する平方数で挟むと
\begin{align*} 1^2<(\sqrt{2})^2<2^2 \end{align*}
となる,すなわち
\begin{align*} 1<\sqrt{2}<2 \end{align*}
となる。したがって,$\sqrt{2}$ の整数部分は1だと分かる。 これは $\sqrt{2}$ の近似値が1.41421356であることを知らなくても,整数部分が1だと分かることに意味がある。有名な無理数の近似値を覚えているから整数部分が分かるということではない。正しい理解をしてどんな無理数でも整数部分を求められるようにしよう。
ヒロ
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次に小数部分について説明していくよ。

【$\sqrt{2}$ の小数部分】
話を簡単にするために,0.12の小数部分を考えることにしよう。 「3.12の小数部分を答えよ。」と言われたら何と答えるだろうか? 「12」と答えた場合,読み方は「いちに」なのか「じゅうに」なのか。「いちに」なら何を言っているのか分からないし,「じゅうに」なら二桁の数12のことになってしまう。 ということで,3.12の小数部分は0.12(れいてんいちに)ということが決まっている。つまり
\begin{align*} (小数)=(整数部分)+(小数部分) \end{align*}
と考えるということ。言い換えると
\begin{align*} (小数部分)=(小数)-(整数部分) \end{align*}
ということ。そもそもこのことを理解していないと話にならないので注意しよう。 では,本題の $\sqrt{2}$ の小数部分に戻ろう。さっき $\sqrt{2}$ の整数部分が1であることを説明したから
\begin{align*} (\sqrt{2} の小数部分)=\sqrt{2}-1 \end{align*}
であることも分かるだろう。
ヒロ
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これで無理数の整数部分と小数部分について理解できたはず。

ヒロ
ヒロ

あとは問題を解いて慣れていこう。

定期テストで実際に出題された無理数の整数部分や小数部分に関する問題

ヒロ
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それでは実際に高校1年の1学期中間テストに実際に出題された無理数の整数部分や小数部分に関する問題を解いていこう。

無理数の整数部分に関する問題1

問題1$\sqrt{3}$ の小数部分を $a$,$\sqrt{2}$ の小数部分を $b$ とするとき,
$\left(a-\dfrac{1}{b}\right)\left(a+\dfrac{1}{b}\right)$ の値を求めよ。
ヒロ
ヒロ

無理数の小数部分を求めて計算しよう。

【解答】
$1<\sqrt{3}<2$,$1<\sqrt{2}<2$ より,$\sqrt{3}$ と $\sqrt{2}$ の整数部分はともに1であるから
\begin{align*} a=\sqrt{3}-1,~b=\sqrt{2}-1 \end{align*}
よって
\begin{align*} &\left(a-\dfrac{1}{b}\right)\left(a+\dfrac{1}{b}\right) \\[4pt] &=a^2-\dfrac{1}{b^2} \\[4pt] &=(\sqrt{3}-1)^2-\left(\dfrac{1}{\sqrt{2}-1}\right)^2 \\[4pt] &=4-2\sqrt{3}-(\sqrt{2}+1)^2 \\[4pt] &=4-2\sqrt{3}-(3+2\sqrt{2}) \\[4pt] &=1-2\sqrt{3}-2\sqrt{2} \end{align*}

無理数の整数部分に関する問題2

問題2
次の数の整数部分を $a$,小数部分を $b$ とするとき,$a,~b$ の値を求めよ。
(1) $\dfrac{1}{\sqrt{2}-1}$
(2) $\dfrac{1}{4-\sqrt{15}}$
(3) $\sqrt{19-2\sqrt{48}}$
ヒロ
ヒロ

(1)は有理化して整数部分を求めた後に小数部分を求めよう。

【(1)の解答】
$\dfrac{1}{\sqrt{2}-1}=\sqrt{2}+1$ であるから,$1<\sqrt{2}<2$ より
\begin{align*} &2<1+\sqrt{2}<3 \\[4pt] &2<\dfrac{1}{\sqrt{2}-1}<3 \end{align*}
よって,整数部分は2であるから,$a=2$
\begin{align*} b&=\dfrac{1}{\sqrt{2}-1}-a \\[4pt] &=(\sqrt{2}+1)-2 \\[4pt] &=\sqrt{2}-1 \end{align*}

(2) $\dfrac{1}{4-\sqrt{15}}$

ヒロ
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(2)も(1)と同じように有理化から始めよう。

【(2)の解答】
$\dfrac{1}{4-\sqrt{15}}=4+\sqrt{15}$ であるから,$3<\sqrt{15}<4$ より
\begin{align*} &7<4+\sqrt{15}<8 \\[4pt] &7<\dfrac{1}{4-\sqrt{15}}<8 \end{align*}
よって,整数部分は7であるから,$a=7$
\begin{align*} b&=\dfrac{1}{4-\sqrt{15}}-a \\[4pt] &(4+\sqrt{15})-7 \\[4pt] &=-3+\sqrt{15} \end{align*}

(3) $\sqrt{19-2\sqrt{48}}$

ヒロ
ヒロ

(3)は二重根号を外すことから始めよう。

【(3)の考え方と解答】
足して19,掛けて48になる2数は16と3であるから
\begin{align*} \sqrt{19-2\sqrt{48}}&=\sqrt{16}-\sqrt{3} \\[4pt] &=4-\sqrt{3} \end{align*}
$1<\sqrt{3}<2$ より
\begin{align*} &-2<-\sqrt{3}<-1 \\[4pt] &2<4-\sqrt{3}<3 \end{align*}
よって,整数部分は2であるから,$a=2$
\begin{align*} b&=\sqrt{19-2\sqrt{48}}-a \\[4pt] &=(4-\sqrt{3})-2 \\[4pt] &=2-\sqrt{3} \end{align*}

無理数の整数部分に関する問題3

問題3
次の数の整数部分を $a$,小数部分を $b$ とするとき,式の値を求めよ。
(1) $\dfrac{2}{\sqrt{6}-2},~~a^2+4ab+4b^2$
(2) $\dfrac{\sqrt{2}}{\sqrt{2}-1},~~b^2-a$
(3) $\sqrt{6+2\sqrt{5}},~~a-\dfrac{1}{b}$
ヒロ
ヒロ

$a$ と $b$ を求めてから,さらに計算が必要な問題だね。

ヒロ
ヒロ

まずは整数部分と小数部分を間違えずに求めることが大切だね。

【(1)の考え方と解答】
$\dfrac{2}{\sqrt{6}-2}=\sqrt{6}+2$ であり,$2<\sqrt{6}<3$ より
\begin{align*} &4<2+\sqrt{6}<5 \\[4pt] &4<\dfrac{2}{\sqrt{6}-2}<5 \end{align*}
よって,$a=4$
\begin{align*} b&=\dfrac{2}{\sqrt{6}-2}-a \\[4pt] &=(\sqrt{6}+2)-4 \\[4pt] &=\sqrt{6}-2 \end{align*}
ヒロ
ヒロ

$a$ と $b$ の値を代入する前に,与えられている式を変形して計算を楽にしよう。

計算を楽にする工夫
  1. 因数分解
  2. $a+b=(元の数)$ になることを利用
ヒロ
ヒロ

どのような工夫が良いかは問題の式を見て,その都度考えよう。

ヒロ
ヒロ

工夫できないような式の場合は,そのまま代入して頑張って計算しよう。

【(1)の解答の続き】
$a+b=\sqrt{6}+2$ であるから
\begin{align*} &a^2+4ab+4b^2 \\[4pt] &=(a+2b)^2 \\[4pt] &=\{4+2(\sqrt{6}-2)\}^2 \\[4pt] &=(2\sqrt{6})^2 \\[4pt] &=24 \end{align*}

(2) $\dfrac{\sqrt{2}}{\sqrt{2}-1},~~b^2-a$

ヒロ
ヒロ

まず有理化をしよう。

【(2)の解答】
\begin{align*} \dfrac{\sqrt{2}}{\sqrt{2}-1}&=\sqrt{2}(\sqrt{2}+1) \\[4pt] &=2+\sqrt{2} \end{align*}
$1<\sqrt{2}<2$ より
\begin{align*} &3<2+\sqrt{2}<4 \\[4pt] &3<\dfrac{\sqrt{2}}{\sqrt{2}-1}<4 \end{align*}
よって,$a=3$
\begin{align*} b&=\dfrac{\sqrt{2}}{\sqrt{2}-1}-a \\[4pt] &=(2+\sqrt{2})-3 \\[4pt] &=\sqrt{2}-1 \end{align*}
したがって
\begin{align*} b^2-a&=(\sqrt{2}-1)^2-3 \\[4pt] &=-2\sqrt{2} \end{align*}

(3) $\sqrt{6+2\sqrt{5}},~~a-\dfrac{1}{b}$

ヒロ
ヒロ

(3)は二重根号を外すことから始めよう。

【(3)の解答】
$\sqrt{6+2\sqrt{5}}=1+\sqrt{5}$ であるから,$2<\sqrt{5}<3$ より
\begin{align*} &3<1+\sqrt{5}<4 \\[4pt] &3<\sqrt{6+2\sqrt{5}}<4 \end{align*}
よって,$a=3$
\begin{align*} b&=\sqrt{6+2\sqrt{5}}-a \\[4pt] &=(1+\sqrt{5})-3 \\[4pt] &=\sqrt{5}-2 \end{align*}
したがって
\begin{align*} a-\dfrac{1}{b}&=3-\dfrac{1}{\sqrt{5}-2} \\[4pt] &=3-(\sqrt{5}+2) \\[4pt] &=1-\sqrt{5} \end{align*}

無理数の整数部分に関する問題4

問題4
$\dfrac{1}{\sqrt{5}-2}$ の整数部分を $a$,小数部分を $b$ とする。このとき,次の値を求めよ。
(1) $a,~b$
(2) $a^2+2ab+2b^2$

まずは有理化ですね!

ヒロ
ヒロ

そうだね。解いていこう。

【(1)の解答】
$\dfrac{1}{\sqrt{5}-2}=\sqrt{5}+2$ であるから,$2<\sqrt{5}<3$ より
\begin{align*} &4<2+\sqrt{5}<5 \\[4pt] &4<\dfrac{1}{\sqrt{5}-2}<5 \end{align*}
よって,$a=4$
\begin{align*} b&=\dfrac{1}{\sqrt{5}-2}-a \\[4pt] &=(2+\sqrt{5})-4 \\[4pt] &=\sqrt{5}-2 \end{align*}
ヒロ
ヒロ

(2)は代入する前に工夫しよう。

【(2)の解答】
$a+b$ は元の数を表すから,$a+b=\sqrt{5}+2$
\begin{align*} &a^2+2ab+2b^2 \\[4pt] &=(a+b)^2+b^2 \\[4pt] &=(\sqrt{5}+2)^2+(\sqrt{5}-2)^2 \\[4pt] &=2(5+4) \\[4pt] &=18 \end{align*}
ヒロ
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上の計算では,和の2乗と差の2乗の和の公式を利用している。

$(x+y)^2+(x-y)^2=2(x^2+y^2)$

無理数の整数部分に関する問題5

問題5$\dfrac{10}{1+\sqrt{5}-\sqrt{6}}$ の整数部分を求めよ。
ヒロ
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このタイプの有理化の方法のポイントを思い出そう。

【解答】
\begin{align*} &\dfrac{10}{1+\sqrt{5}-\sqrt{6}} \\[4pt] &=\dfrac{10}{1+\sqrt{5}-\sqrt{6}}\times\dfrac{(1+\sqrt{5}+\sqrt{6})}{(1+\sqrt{5})+\sqrt{6}} \\[4pt] &=\dfrac{10(1+\sqrt{5}+\sqrt{6})}{(1+\sqrt{5})^2-6} \\[4pt] &=\dfrac{10(1+\sqrt{5}+\sqrt{6})}{2\sqrt{5}} \\[4pt] &=(1+\sqrt{5}+\sqrt{6})\sqrt{5} \\[4pt] &=\sqrt{5}+5+\sqrt{30} \end{align*}
ヒロ
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今までと同じようにしてもうまくいかないから注意しよう。

【うまくいかない】
$2<\sqrt{5}<3$,$5<\sqrt{30}<6$ より
\begin{align*} 7<\sqrt{5}+\sqrt{30}<9 \end{align*}
となるが,これでは $\sqrt{5}+\sqrt{30}$ の整数部分が7なのか8なのか特定できない。
【0.5刻みで考える】
上の記事の速算法で計算すると $2.5^2=6.25>5$,$5.5^2=30.25>30$ であることが分かるから
\begin{align*} 2<\sqrt{5}<2.5,~5<\sqrt{30}<5.5 \end{align*}
こうすると
\begin{align*} &2+5<\sqrt{5}+\sqrt{30}<2.5+5.5 \\[4pt] &7<\sqrt{5}+\sqrt{30}<8 \end{align*}
となり1違いの整数で挟むことができる。
【解答の続き】
$2<\sqrt{5}<\dfrac{5}{2}$,$5<\sqrt{30}<\dfrac{11}{2}$ であるから
\begin{align*} &2+5<\sqrt{5}+\sqrt{30}<\dfrac{5}{2}+\dfrac{11}{2} \\[4pt] &7<\sqrt{5}+\sqrt{30}<8 \\[4pt] &12<\sqrt{5}+5+\sqrt{30}<13 \end{align*}
よって,求める整数部分は12である。

無理数の整数部分に関する問題6

問題6
$n$ を自然数とする。$\sqrt{n^2+1}$ の整数部分を $a$,小数部分を $b$ とする。このとき,次の問いに答えよ。
(1) $n=3,~n=4,~n=5$ のときそれぞれ $a$ の値を求めよ。
(2) $b$ を $n$ で表せ。
(3) $-a+\dfrac{1}{b}=5\sqrt{2}$ となるような $n$ の値を求めよ。
ヒロ
ヒロ

(1)は具体的に $n$ の値が与えられているから簡単だろう。

【(1)の解答】
$n=3$ のとき,$\sqrt{n^2+1}=\sqrt{10}$ である。
\begin{align*} 3<\sqrt{10}<4 \end{align*}
であるから,$a=3$
$n=4$ のとき,$\sqrt{n^2+1}=\sqrt{17}$ である。
\begin{align*} 4<\sqrt{17}<5 \end{align*}
であるから,$a=4$
$n=5$ のとき,$\sqrt{n^2+1}=\sqrt{26}$ である。
\begin{align*} 5<\sqrt{26}<6 \end{align*}
であるから,$a=5$

(2) $b$ を $n$ で表せ。

ヒロ
ヒロ

(1)があるから,ある程度の予測ができるね。

おそらく $a=n$ になるのだと思います。

ヒロ
ヒロ

そうだね。予測ができれば,それを示すようにすれば良いから楽だね。

【(2)の解答】
$(n+1)^2=n^2+2n+1$ より,
\begin{align*} n^2<n^2+1<(n+1)^2 \end{align*}
が成り立つ。よって
\begin{align*} n<\sqrt{n^2+1}<n+1 \end{align*}
となるから,$a=n$ である。 したがって,$b=\sqrt{n^2+1}-n$

(3) $-a+\dfrac{1}{b}=5\sqrt{2}$ となるような $n$ の値を求めよ。

ヒロ
ヒロ

(2)で求めた関係式を利用しよう。

【(3)の解答】
(2)の結果より,$a=n,~b=\sqrt{n^2+1}-n$ であるから
\begin{align*} &-n+\dfrac{1}{\sqrt{n^2+1}-n}=5\sqrt{2} \\[4pt] &-n+(\sqrt{n^2+1}+n)=5\sqrt{2} \\[4pt] &\sqrt{n^2+1}=5\sqrt{2} \\[4pt] &n^2+1=50 \\[4pt] &n^2=49 \\[4pt] &n=\pm7 \end{align*}
$n$ は自然数であるから,$n=7$
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