導関数が関係する多項式で割ったときの余りについて説明します。
多項式で割ったときの余りに関する問題の中には,導関数が関連する問題もあります。
余りの置き方も工夫することで計算量を減らすことができます。具体的な入試問題を解くことで知らなかった知識を手に入れましょう。
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積の微分
ヒロ
積の微分は数学IIIで習う公式であるが,今知っておいて損はない。
積の微分$y=f(x)g(x)$ のとき,
\begin{align*}
y’=f'(x)g(x)+f(x)g'(x)
\end{align*}
y’=f'(x)g(x)+f(x)g'(x)
\end{align*}
ヒロ
次数が高くて展開するのが面倒なときなど,色々と使える公式なので覚えておこう。
【使用例】
$y=(x+a)^2$ のとき,$y=(x+a)(x+a)$ とみて
\begin{align*}
y’&=1\Cdota(x+a)+(x+a)\Cdota1 \\[4pt]
&=2(x+a)
\end{align*}
同様にして,$y=(x+a)^3$ のときは $y=(x+a)^2(x+a)$ とみてy’&=1\Cdota(x+a)+(x+a)\Cdota1 \\[4pt]
&=2(x+a)
\end{align*}
\begin{align*}
y’&=2(x+a)\Cdota1+(x+a)^2\Cdota1 \\[4pt]
&=3(x+a)^2
\end{align*}
また $y=(ax+b)^2$ のときはy’&=2(x+a)\Cdota1+(x+a)^2\Cdota1 \\[4pt]
&=3(x+a)^2
\end{align*}
\begin{align*}
y’&=a(ax+b)+(ax+b)\Cdota a \\[4pt]
&=2a(ax+b)
\end{align*}
y’&=a(ax+b)+(ax+b)\Cdota a \\[4pt]
&=2a(ax+b)
\end{align*}
ヒロ
一般化すると,次のようになる。
微分公式$n$ を自然数とするとき
\begin{align*}
&\{(x+a)^n\}’=n(x+a)^{n-1} \\[4pt]
&\{(ax+b)^n\}’=an(ax+b)^{n-1}
\end{align*}
&\{(x+a)^n\}’=n(x+a)^{n-1} \\[4pt]
&\{(ax+b)^n\}’=an(ax+b)^{n-1}
\end{align*}