ここでは係数が複素数の2次方程式などに関連する問題について説明します。
係数が複素数の2次方程式では,これまでと同じように考えられない問題も出題されます。
正しい考え方を身に付けることが重要です。
Contents
- ページ1
- 1 2次方程式の判別式
- ページ2
- 1 2次方程式の複素数解【東洋大】
- ページ3
- 1 係数が複素数の2次方程式【津田塾大】
2次方程式の判別式
ヒロ
実数以外に複素数を扱うようになったことで,2次方程式の解の扱いもこれまでとは違ってくる。
ヒロ
実数のみを扱う場合は「解」というと当然「実数解」を表す。
ヒロ
しかし,考える数の範囲を複素数まで広げたことで,単純に「解」と言っても,その解が「実数の解」なのか「実数ではない複素数の解」なのかが分からなくなる。
ヒロ
ということで2次方程式の判別式についても,次のように変えることにする。
2次方程式と判別式$a,~b,~c$ を実数とし,$i$ を虚数単位とする。
$x$ の2次方程式 $ax^2+bx+c=0~\cdots\cdots①$ の判別式を $D$ とすると,$D=b^2-4ac$ である。
$D>0$ のとき,①は異なる2つの実数解 $x=\dfrac{-b\pm{\sqrt{D}}}{2a}$ をもつ。
$D=0$ のとき,①は重解(実数解)$x=-\dfrac{b}{2a}$ をもつ。
$D<0$ のとき,①は異なる2つの虚数解 $x=\dfrac{-b\pm\sqrt{-D}i}{2a}$ をもつ。 ちなみに,係数が複素数の場合は判別式によって解の判別をすることはできない。
$x$ の2次方程式 $ax^2+bx+c=0~\cdots\cdots①$ の判別式を $D$ とすると,$D=b^2-4ac$ である。
$D>0$ のとき,①は異なる2つの実数解 $x=\dfrac{-b\pm{\sqrt{D}}}{2a}$ をもつ。
$D=0$ のとき,①は重解(実数解)$x=-\dfrac{b}{2a}$ をもつ。
$D<0$ のとき,①は異なる2つの虚数解 $x=\dfrac{-b\pm\sqrt{-D}i}{2a}$ をもつ。 ちなみに,係数が複素数の場合は判別式によって解の判別をすることはできない。