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【数学ⅡB】円と直線の共有点【立教大・青山学院大】

円と直線の共有点 数学IAIIB
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円と直線の共有点を求める問題【青山学院大】

2009年 青山学院大 $c$ を整数とする。$xy$ 平面において,点$(1,~3)$ を中心とする半径 $\sqrt{c^2+1}$ の円と直線 $x+y=2c+3$ が2点で交わり,その交点の $x$ 座標と $y$ 座標がともに整数であるとする。
 このとき $c$ の値が $\myBox{ア}$,交点の座標が $\left(\myBox{イ},~\myBox{ウ}\right)$,$\left(\myBox{エ},~\myBox{オ}\right)$ であるか,$c$ の値が $\myBox{カ}$,交点の座標が $\left(\myBox{キ},~\myBox{ク}\right)$,$\left(\myBox{ケ},~\myBox{コ}\right)$ であるかのどちらかである。
 ただし $\myBox{ア}<\myBox{カ}$,$\myBox{イ}<\myBox{エ}$,$\myBox{キ}<\myBox{ケ}$ とする。
【考え方と解答】
 円の方程式が与えられていないので,まずは円の方程式を求めよう。点 $(1,~3)$ を中心とし,半径が $\sqrt{c^2+1}$ の円の方程式は
\begin{align*} (x-1)^2+(y-3)^2=c^2+1~\cdots\cdots① \end{align*}
円①と直線 $x+y=2c+3~\cdots\cdots②$ の交点の座標を求めるために $x$ か $y$ のどちらかを消去しよう。定数項に3があるから,$y$ を消去する。
 ②より,$y=-x+2c+3$ であるから,①に代入すると
\begin{align*} &(x-1)^2+(-x+2c)^2=c^2+1 \\[4pt] &2x^2-2(2c+1)x+3c^2=0~\cdots\cdots③ \end{align*}
ここで分かっていることを整理しよう。
  • $c$ は整数である。
  • 円①と直線②は2点で交わる。
  • ①と②の交点は格子点である。

※$x$ 座標と $y$ 座標がともに整数である点を格子点という。
 $c$ の値が決まれば,③を解くことで交点の $x$ 座標を求めることができる。$c$ が整数であることから,$c$ のとり得る値の範囲を絞ることができれば,$c$ の候補を1つずつ調べることができる。$c$ の範囲を絞り込むためには,$c$ に関する不等式を立てる必要がある。
 ここで「円①と直線②は2点で交わる」を数式で表すことを考えると,「③の判別式 $D$ が正」という不等式になる。この不等式は係数だけが関係するものだから,$c$ の不等式になり,これを解くことで $c$ のとり得る値の範囲を絞り込むことができる。
 ということで,③の判別式を計算しよう。

\begin{align*} D/4&=(2c+1)^2-6c^2 \\[4pt] &=-2c^2+4c+1 \end{align*}
$D>0$ より
\begin{align*} &2c^2-4c-1<0 \\[4pt] &\dfrac{2-\sqrt{6}}{2}<c<\dfrac{2+\sqrt{6}}{2} \end{align*}
$2<\sqrt{6}<3$ より,
\begin{align*} -\dfrac{1}{2}<\dfrac{2-\sqrt{6}}{2}<0,~2<\dfrac{2+\sqrt{6}}{2}<\dfrac{5}{2} \end{align*}
cのとり得る値の範囲
ただし,上の数直線の $\alpha,~\beta$ は
\begin{align*} \alpha=\dfrac{2-\sqrt{6}}{2},~\beta=\dfrac{2+\sqrt{6}}{2} \end{align*}
とする。
$c$ は整数であるから,$c=0,~1,~2$
これで $c$ の値が3つに絞り込むことができたから,1つずつ調べていく。空欄からは3つのうち1つだけ不適になることが分かる。
(i) $c=0$ のとき
③より
\begin{align*} &2x^2-2x=0 \\[4pt] &x(x-1)=0 \\[4pt] &x=0,~1 \end{align*}
②より,$x=0$ のとき,$y=3$ となり,$x=1$ のとき,$y=2$ となる。
(ii) $c=1$ のとき
③より
\begin{align*} &2x^2-6x+3=0 \\[4pt] &x=\dfrac{3\pm\sqrt{3}}{2} \end{align*}
$x$ が整数でないから不適。
(iii) $c=2$ のとき
③より
\begin{align*} &2x^2-10x+12=0 \\[4pt] &x^2-5x+6=0 \\[4pt] &(x-2)(x-3)=0 \\[4pt] &x=2,~3 \end{align*}
②より,$x=2$ のとき,$y=5$ となり,$x=3$ のとき,$y=4$ となる。
 以上より,求める $c$ の値と交点の座標は次のようになる。
 $c=0$ のとき,交点の座標は $(0,~3),~(1,~2)$
 $c=2$ のとき,交点の座標は $(2,~5),~(3,~4)$
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