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【数学IA】2次方程式の解の配置問題【典型問題】

2次方程式の解の配置問題 part3数学IAIIB
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ここでは2次方程式の解の配置問題の典型問題を解説します。

2次方程式の解は2次関数のグラフと $x$ 軸の共有点の $x$ 座標であるため,単に「2次方程式の解」として考えることは少ないです。

ほとんどの場合,2次関数のグラフを利用して考えます。

2次関数のグラフは放物線であり,解の配置問題では次の4つに着目して考えます。

  • 上に凸か下に凸か
  • 軸の位置(頂点の $x$ 座標)
  • 頂点の $y$ 座標(判別式を代用可能)
  • 考える範囲の端点の $y$ 座標

問題で与えられた条件を満たすのは,グラフがどのようになるときかを考えましょう。

慣れないうちはかなり難しく感じますが,諦めなければいつかは解けるようになるでしょう。

また,上に凸か下に凸かを意識していないと,グラフが下に凸の放物線として考えてしまい,符号が逆になってしまうことがあるので注意しましょう。

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2次方程式の解の配置問題

問題2次方程式 $x^2-mx-m+8=0$ が次のような実数解をもつように,定数 $m$ の値の範囲を定めよ。
(1) 異なる2つの正の解
(2) 異なる2つの負の解
(3) 正の解と負の解
ヒロ
ヒロ

2次関数 $y=x^2-x-m+8$ のグラフと $x$ 軸の共有点を考えよう。

【(1)の考え方と解答】
条件をみたすのは,2次関数 $C:y=x^2-x-m+8$ のグラフが次のようになるときである。
2次方程式が2つの異なる2つの正の解をもつ
$x^2-mx-m+8=0$ の2解(青丸)がともに正であるための条件を赤丸の頂点と $y$ 切片で考える。
$f(x)=x^2-mx-m+8$ とおくと,条件をみたすのは
\begin{align*} \begin{cases} 頂点の~x~座標:\dfrac{m}{2}>0 &~\cdots\cdots① \\[4pt] 頂点の~y~座標:f\left(\dfrac{m}{2}\right)<0 &~\cdots\cdots② \\[4pt] y~切片:f(0)>0 &~\cdots\cdots③ \end{cases} \end{align*}
が成り立つときである。
①より,$m>0~\cdots\cdots①’$
②より
\begin{align*} &\dfrac{m^2}{4}-\dfrac{m^2}{2}-m+8<0 \\[4pt] &-m^2-4m+32<0 \\[4pt] &m^2+4m-32>0 \\[4pt] &(m+8)(m-4)>0 \\[4pt] &m<-8,~4<m~\cdots\cdots②’ \end{align*}
③より
\begin{align*} &-m+8>0 \\[4pt] &m<8~\cdots\cdots③’ \end{align*}
①’,②’,③’より,$4<m<8$
2次方程式が2つの異なる2つの正の解をもつ

(2) $x^2-mx-m+8=0$ が異なる2つの負の解をもつ

【(2)の考え方と解答】
条件をみたすのは,2次関数 $C:y=x^2-x-m+8$ のグラフが次のようになるときである。
2次方程式が2つの異なる2つの負の解をもつ
$x^2-mx-m+8=0$ の2解(青丸)がともに正であるための条件を赤丸の頂点と $y$ 切片で考える。
条件をみたすのは
\begin{align*}
\begin{cases}
頂点の~x~座標:\dfrac{m}{2}<0 &~\cdots\cdots① \\[4pt] 頂点の~y~座標:f\left(\dfrac{m}{2}\right)<0 &~\cdots\cdots② \\[4pt] y~切片:f(0)>0 &~\cdots\cdots③
\end{cases}
\end{align*}
が成り立つときである。
①より,$m<0~\cdots\cdots①’$
②より
\begin{align*} &\dfrac{m^2}{4}-\dfrac{m^2}{2}-m+8<0 \\[4pt] &-m^2-4m+32<0 \\[4pt] &m^2+4m-32>0 \\[4pt] &(m+8)(m-4)>0 \\[4pt] &m<-8,~4<m~\cdots\cdots②’ \end{align*}
③より
\begin{align*} &-m+8>0 \\[4pt] &m<8~\cdots\cdots③’ \end{align*}
①’,②’,③’より,$m<-8$
2次方程式が2つの異なる2つの負の解をもつ

(3) $x^2-mx-m+8=0$ が正の解と負の解をもつ

【(3)の考え方と解答】
条件をみたすのは,2次関数 $C:y=x^2-x-m+8$ のグラフが次のようになるときである。
2次方程式が異符号の解をもつ
条件をみたすのは
\begin{align*} y~切片:f(0)<0 \end{align*}
が成り立つときである。
頂点の $x$ 座標(軸の位置)については,正の場合と負の場合があるから考えなくて良い。また,下に凸の放物線であるため,$y$ 切片が負の時点で,頂点の $y$ 座標は必ず負であるため,これも考えなくて良い。
したがって,$f(0)<0$ を解いて,
\begin{align*} &-m+8<0 \\[4pt] &m>8 \end{align*}
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