Contents
- ページ1
- 1 円の方程式の一般形
- ページ2
- 1 円の方程式の標準形
- ページ3
- 1 円のベクトル方程式
- ページ4
- 1 2曲線の交点を通る曲線の方程式
- ページ5
- 1 3点を通る円の方程式を簡単に求める方法
- 2 まとめ
円のベクトル方程式

ヒロ
では,円の方程式をベクトルを用いて表していこう。

ヒロ
まずは次の図を見て何か気付くことや思うことはあるかな?


$\angle {\rm APB}=90°$です。

ヒロ
そうだね!
タレスの定理 (Thales’ theorem)直径に対する円周角は直角である。つまり,A, B, C が円周上の相異なる3点で,線分 AC が直径であるとき,∠ABC が直角である。

ヒロ
$\angle\mathrm{APB}=90°$であることをベクトルを用いて表すとどうなるか分かる?

$\overrightarrow{\mathrm{AP}}\cdot\overrightarrow{\mathrm{BP}}=0\,$ですね!

ヒロ
素晴らしい!そうだね!そしてその式が,点 P が2点 A,B を直径の両端とする円周上にあるときの円のベクトル方程式なんだよ。

え?学校で習ったときはもっと複雑だったような・・・

ヒロ
もしかして,$(\vec{p}-\vec{a})\cdot(\vec{p}-\vec{b})=0$ のことかな?

それです!

ヒロ
これは位置ベクトルで表されているだけで同じ式だよ。
ベクトルの始点を変える公式Xを任意の点として,$\overrightarrow{\mathrm{AP}}=\overrightarrow{\mathrm{XP}}-\overrightarrow{\mathrm{XA}}$ が成り立つ。

ヒロ
じゃあ,それを成分で表してみよう。点 P の座標は $(x,y)$ としておこうか。

こうなります!
$\overrightarrow{\mathrm{AP}}=(x+2,y-6)$,$\overrightarrow{\mathrm{BP}}=(x-1,y+3)$ となるから,$\,\overrightarrow{\mathrm{AP}}\cdot\overrightarrow{\mathrm{BP}}=0\,$ より
\begin{align*}
(x+2)(x-1)+(y-6)(y+3)=0
\end{align*}
(x+2)(x-1)+(y-6)(y+3)=0
\end{align*}

ヒロ
いいね!ベクトルの内積についても大丈夫だね。