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方程式の整数解 -不定方程式-【立教大・日本大・関西医科大】

1次不定方程式の係数が大きい場合 数学IAIIB
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不定方程式の問題3【関西医科大】

2017年 関西医科大1次不定方程式 $29x+2017y=1$ のすべての整数解を整数 $n$ を用いて表すと $\myhako$ となる。この整数解の組の中で $\abs{x+y}$ を最小とする $(x,~y)$ の組は $\myhako$ である。
ヒロ
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大学入試問題では,入試年度の数が使われることがよくある。

ヒロ
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今回は不定方程式の係数に入試年度の2017が使われている。

ヒロ
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不定方程式の係数に入試年の数が使われると,1つの整数解を見つけるのが難しくなるため,ユークリッドの互除法を使えるようにしておくことが重要である。

【考え方と解答】
互除法で1つの整数解を見つけよう。
\begin{align*}
&2017=29\times69+16 \\[4pt]
&29=16\times1+13 \\[4pt]
&16=13\times1+3 \\[4pt]
&13=3\times4+1
\end{align*}
互除法で余りが1になるまでに4回の計算が必要だったが,計算回数が多くなるほど「$29\times\bigcirc+2017\times\triangle=1$」の形にするのが面倒になる。方法は同じで下の式から上に向かって順番に使っていくだけ。
\begin{align*}
1&=13-3\times4 \\[4pt]
&=13-(16-13)\times4 \\[4pt]
&=13\times5-16\times4 \\[4pt]
&=(29-16)\times5-16\times4 \\[4pt]
&=29\times5-16\times9 \\[4pt]
&=29\times5-(2017-29\times69)\times9 \\[4pt]
&=29\times626-2017\times9
\end{align*}
$29x+2017y=1$ と $29\Cdot626+2017\Cdot(-9)=1$ の辺々の差をとって
\begin{align*}
29(x-626)+2017(y+9)=0
\end{align*}
29と2017は互いに素であるから,整数 $n$ を用いて
\begin{align*}
&\begin{cases}
x-626=2017n \\[4pt]
y+9=-29n
\end{cases} \\[4pt]
&\begin{cases}
x=2017n+626 \\[4pt]
y=-29n-9
\end{cases}
\end{align*}
と表すことができる。
 後半の問題を解こう。
\begin{align*}
x+y&=(2017n+626)+(-29n-9) \\[4pt]
&=1988n+617
\end{align*}
であるから,$\abs{x+y}$ が最小となるのは $n=0$ または $n=-1$ のいずれかのときである。
 $n=0$ のとき,$\abs{x+y}=617$
 $n=-1$ のとき,$\abs{x+y}=\abs{-1371}=1371$
よって $n=0$ のとき $\abs{x+y}$ は最小となる。このとき $x,~y$ の組は $(x,~y)=(626,~-9)$ である。
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