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【数学ⅡB】二項係数に関する様々な和【有名問題】

二項係数に関する様々な和 数学IAIIB
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(2)の解説

プリントを次のリンクからダウンロードできます。

(2) $\Sum{k=2}{n}k(k-1)\nCk{n}{k}$

(2)も $k(k-1)$ の部分を定数化することを考えれば良いんですね。

ヒロ
ヒロ

そうだね。ちょっと変形が難しいよ。

\begin{align*}
k(k-1)\nCk{n}{k}&=k(k-1)\Cdota\dfrac{n!}{k!(n-k)!} \\[4pt]
&=k(k-1)\Cdota\dfrac{n!}{k(k-1)(k-2)!(n-k)!} \\[4pt]
&=\dfrac{n!}{(k-2)!(n-k)!} \\[4pt]
&=n(n-1)\Cdota\dfrac{({\color{blue}{n-2}})!}{({\color{green}{k-2}})!\bigl(({\color{blue}{n-2}})-({\color{green}{k-2}})\bigr)!} \\[4pt]
&=n(n-1)\nCk{{\color{blue}{n-2}}}{{\color{green}{k-2}}}
\end{align*}
ヒロ
ヒロ

特に青色緑色の部分に注意しよう。

なるほど。(1)の変形が少し難しくなっただけでほとんど一緒ですね。

ヒロ
ヒロ

ついでに,この変形がサクッとできるように意味を捉えておこう。

ヒロ
ヒロ

$n$ 人からリーダーとサブリーダーの2人を含む $k$ 人を選ぶ方法の総数を考えよう。その総数を求める方法として,次の2つの考え方がある。

(i) $k$ 人を選んだ後で,その中からリーダーとサブリーダーを選ぶ。
(ii) $n$ 人からリーダーとサブリーダーの2人を選んだ後で,残りの $n-2$ 人からリーダーとサブリーダー以外の $k-2$ 人を選ぶ。
ヒロ
ヒロ

(i)のとき,$n$ 人から $k$ 人を選ぶ方法が $\nCk{n}{k}$ 通りで,その各々について,その $k$ 人からリーダーとサブリーダーを選ぶ方法が $k(k-1)$ 通りある。よって,このときの選ぶ方法の総数は,$k(k-1)\nCk{n}{k}$ 通り。

ヒロ
ヒロ

(ii)のとき,$n$ 人からリーダーとサブリーダーの2人を選ぶ方法が $n(n-1)$ 通りで,その各々について,その2人以外の $n-2$ 人から残りの $k-2$ 人を選ぶ方法が $\nCk{n-2}{k-2}$ 通りある。よって,このときの選ぶ方法の総数は,$n(n-1)\nCk{n-2}{k-2}$ 通り。

ヒロ
ヒロ

(i)と(ii)のどちらで考えても総数は等しいから,

\begin{align*}
k(k-1)\nCk{n}{k}=n(n-1)\nCk{n-2}{k-2}
\end{align*}
が成り立つ。

これで(2)もできます。

\begin{align*}
\Sum{k=2}{n}k(k-1)\nCk{n}{k}&=\Sum{k=2}{n}n(n-1)\nCk{n-2}{k-2} \\[4pt]
&=n(n-1)(\nCk{n-2}{0}+\nCk{n-2}{1}+\cdots+\nCk{n-2}{n-2}) \\[4pt]
&=n(n-1)\Cdota2^{n-2}~\cdots\cdots ②
\end{align*}

(3)の解説

プリントを次のリンクからダウンロードできます。

(3) $\Sum{k=1}{n}k^2\nCk{n}{k}$

ヒロ
ヒロ

次の(3)をやってみよう。

(1),(2),(3)の順番で出題された場合はメチャ簡単ですね。

\begin{align*}
\Sum{k=1}{n}k^2\nCk{n}{k}&=\Sum{k=1}{n}\{k+k(k-1)\}\nCk{n}{k} \\[4pt]
&=\Sum{k=1}{n}k\nCk{n}{k}+\Sum{k=1}{n}k(k-1)\nCk{n}{k} \\[4pt]
&=\Sum{k=1}{n}k\nCk{n}{k}+\Sum{k={\color{red}2}}{n}k(k-1)\nCk{n}{k} \\[4pt]
&=n\Cdota2^{n-1}+n(n-1)\Cdota2^{n-2} \\[4pt]
&=n\Cdota2^{n-2}\{2+(n-1)\} \\[4pt]
&=n(n+1)\Cdota2^{n-2}~\cdots\cdots ③
\end{align*}

こうやって前の問題を利用してしまえば終わりです。

ヒロ
ヒロ

うまく処理したね。ここでは別の変形もやっておこう。

\begin{align*}
\Sum{k=1}{n}k^2\nCk{n}{k}&=\Sum{k=1}{n}k\Cdota{\color{red}k\nCk{n}{k}} \\[4pt]
&=\Sum{k=1}{n}k\Cdota{\color{red}n\nCk{n-1}{k-1}} \\[4pt]
&=n\Sum{k=1}{n}\{(k-1)\nCk{n-1}{k-1}+\nCk{n-1}{k-1}\} \\[4pt]
&=n\Sum{k={\color{red}2}}{n}(k-1)\nCk{n-1}{k-1}+n\Sum{k=1}{n}\nCk{n-1}{k-1} \\[4pt]
&=n\Sum{k=2}{n}(n-1)\nCk{n-2}{k-2}+n\Sum{k=1}{n}\nCk{n-1}{k-1} \\[4pt]
&=n(n-1)\Cdota2^{n-2}+n\Cdota2^{n-1} \\[4pt]
&=n(n+1)\Cdota2^{n-2}
\end{align*}

いきなりこれが出題されたら結構大変ですね。

ヒロ
ヒロ

次のように考えると少し楽ができるよ。

$n$ 人からリーダーとサブリーダーの2人を含む $k$人を選ぶ方法の総数を考える。ただし,1人がリーダーとサブリーダーを兼任しても良い。その総数を求める方法として,次の2つの考え方がある。
(i) 1人が兼任するとき,リーダー1人を選んだ後で,残りの $n-1$ 人から $k-1$ 人を選ぶ。
(ii) 1人が兼任しないとき,$n$ 人からリーダーとサブリーダーの2人を選んだ後で,残りの $n-2$ 人からリーダーとサブリーダー以外の $k-2$ 人を選ぶ。ただし,$k$ が2以上のとき。
 (i)のとき,$n$ 人から1人を選ぶ方法が $n$ 通りで,その各々について,残りの $n-1$ 人から $k-1$ 人を選ぶ方法が $\nCk{n-1}{k-1}$ 通りある。よって,このときの選ぶ方法の総数は,$n\nCk{n-1}{k-1}$ 通り。
 (ii)のとき,$n$ 人からリーダーとサブリーダーの2人を選ぶ方法が $n(n-1)$ 通りで,その各々について,その2人以外の $n-2$ 人から残りの $k-2$ 人を選ぶ方法が $\nCk{n-2}{k-2}$ 通りある。よって,このときの選ぶ方法の総数は,$n(n-1)\nCk{n-2}{k-2}$ 通り。ただし,$k=1$ のときは0通りとする。
 (i)と(ii)のどちらで考えても総数は等しいから,
\begin{align*}
k^2\nCk{n}{k}=n\nCk{n-1}{k-1}+n(n-1)\nCk{n-2}{k-2}
\end{align*}
が成り立つ。
\begin{align*}
\Sum{k=1}{n}k^2\nCk{n}{k}&=\Sum{k=1}{n}n\nCk{n-1}{k-1}+\Sum{k=2}{n}n(n-1)\nCk{n-2}{k-2} \\[4pt]
&=n\Cdota2^{n-1}+n(n-1)\Cdota2^{n-2} \\[4pt]
&=n\{2+(n-1)\}\Cdota2^{n-2} \\[4pt]
&=n(n+1)\Cdota2^{n-2}
\end{align*}

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