ここでは積の形の不等式の表す領域について説明します。
積の形の不等式の表す領域は,連立不等式が表す領域に帰着できます。
不等式がどの領域を表しているかを正確に把握できるようにしましょう。
Contents
積の形の不等式
ヒロ
例えば $xy\geqq0$ が表す領域を考える。
【$xy\geqq0$ が表す領域】
$x$ と $y$ の積が0以上であることから,$x$ と $y$ が同符号であることが分かるから
$x$ と $y$ の積が0以上であることから,$x$ と $y$ が同符号であることが分かるから
\begin{align*}
\begin{cases}
x\geqq0 \\[4pt]
y\geqq0
\end{cases}~\cdots\cdots①~または~~
\begin{cases}
x\leqq0 \\[4pt]
y\leqq0
\end{cases}~\cdots\cdots②
\end{align*}
となる。①が表す領域と②が表す領域を合わせた領域が,$xy\geqq0$ が表す領域であり,下図の斜線部分(境界を含む)となる。\begin{cases}
x\geqq0 \\[4pt]
y\geqq0
\end{cases}~\cdots\cdots①~または~~
\begin{cases}
x\leqq0 \\[4pt]
y\leqq0
\end{cases}~\cdots\cdots②
\end{align*}
ヒロ
積の形の不等式が表す領域についての基本的な考え方は次のようになる。
積の形の不等式が表す領域$f(x,~y)g(x,~y)\geqq0$ が表す領域は,「$f(x,~y)\geqq0$ かつ $g(x,~y)\geqq0$ が表す領域」と「$f(x,~y)\leqq0$ かつ $g(x,~y)\leqq0$ が表す領域」を合わせた領域である。
ヒロ
不等式が3つ以上の式の積で表されていても,それぞれの因数の符号を考えて丁寧に考えよう。