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方程式の整数解 -不定方程式-【昭和女子大・立命館大】

方程式の整数解【1次不定方程式】 数学IAIIB
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不定方程式の問題2【立命館大】

2020年 立命館大自然数 $a,~b,~l$ に対して,$a$ と $b$ の最大公約数を $d$ とする。このとき,1次不定方程式
\begin{align*}
ax+by=dl~\cdots\cdots①
\end{align*}
の整数解 $x,~y$ を考える。
自然数 $a’,~b’$ を用いて $a=a’d,~b=b’d$ と表すと,$a’$ と $b’$ の最大公約数は $\myBox{ア}$ であり,式①は
\begin{align*}
a’x+b’y=l~\cdots\cdots②
\end{align*}
となる。特に $l=1$ のときの1次不定方程式②の整数解の1つを $x_0,~y_0$ とすると,次のようになる。
\begin{align*}
a’x_0+b’y_0=1~\cdots\cdots③
\end{align*}
式②から式③の $l$ 倍を引くと
\begin{align*}
a'(x-lx_0)+b'(y-ly_0)=0~\cdots\cdots④
\end{align*}
となる。$a’$ と $b’$ の最大公約数が $\myBox{ア}$ であり,$x-lx_0$ と $y-ly_0$ はともに整数であることから,$x-lx_0$ は $\myBox{イ}$ の倍数,$y-ly_0$ は $\myBox{ウ}$ の倍数となる。ここで,整数 $m$ を用いて
\begin{align*}
\dfrac{x-lx_0}{\myBox{イ}}=\dfrac{-(y-ly_0)}{\myBox{ウ}}=m~\cdots\cdots⑤
\end{align*}
とおくと,方程式①の整数解は
\begin{align*}
x=\myBox{エ},~y=\myBox{オ}
\end{align*}
と表される。
【考え方と解答】
$a$ と $b$ の最大公約数を $d$ として,自然数 $a’,~b’$ を用いて $a=a’d,~b=b’d$ と表すと,$a’$ と $b’$ は互いに素,すなわち最大公約数は1となる。$\myBox{ア}=1$
①より
\begin{align*}
&a’dx+b’dy=dl \\[4pt]
&a’x+b’y=l~\cdots\cdots②
\end{align*}
$l=1$ のときの②の整数解の1つを $x_0,~y_0$ とするとき
\begin{align*}
a’x_0+b’y_0=1~\cdots\cdots③
\end{align*}
が成り立つから,$②-③\times l$ より
\begin{align*}
a'(x-lx_0)+b'(y-ly_0)=0~\cdots\cdots④
\end{align*}
となる。$a’$ と $b’$ が互いに素で,$x-lx_0$ と $y-ly_0$ はともに整数であるから,$x-lx_0$ は $b’$ の倍数で $y-ly_0$ は $a’$ の倍数である。整数 $m$ と用いて
\begin{align*}
x-lx_0=mb’,~y-ly_0=-ma’
\end{align*}
と表せる。⑤の形にすると
\begin{align*}
\dfrac{x-lx_0}{b’}=\dfrac{-(y-ly_0)}{a’}=m~\cdots\cdots⑤
\end{align*}
となる。よって①の整数解は
\begin{align*}
x=mb’+lx_0,~y=-ma’+ly_0
\end{align*}
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