Contents
- ページ1
- 1 互いに素に関する問題
- ページ2
- 1 互いに素に関する問題2
- ページ3
- 1 互いに素に関する問題3
- ページ4
- 1 互いに素に関する問題4
互いに素に関する問題2
2017年 藤田保健衛生大a, b, c が a^2=b^2+c^2 を満たす互いに素な正の整数であるとき,次の問いに答えよ。
(1) b,~c のうち,どちらか一方が奇数であり,他方が偶数であることを証明せよ。
(2) b,~c のうち,どちらか一方が4の倍数であることを証明せよ。
(1) b,~c のうち,どちらか一方が奇数であり,他方が偶数であることを証明せよ。
(2) b,~c のうち,どちらか一方が4の倍数であることを証明せよ。
【(1)の考え方と解答】
直接証明するのが難しく感じるときは,背理法で証明しよう。
「2数のうち一方が奇数で他方が偶数である」以外のときは,次の2つの場合が考えられる。
したがって,b,~c のうち,どちらか一方が奇数で,他方が偶数である。
直接証明するのが難しく感じるときは,背理法で証明しよう。
「2数のうち一方が奇数で他方が偶数である」以外のときは,次の2つの場合が考えられる。
- 2数がともに奇数である
- 2数がともに偶数である
ただし,いまは b,~c が互いに素であるから,「2数がともに偶数である」ことはない。つまり「2数がともに奇数である」と仮定して矛盾を導けばよいことになる。
b,~c がともに奇数であると仮定すると,b^2,~c^2 はともに奇数であるから,b^2+c^2 は偶数である。よって,a^2 が偶数,すなわち,a は偶数である。このとき,自然数 k,~l,~m を用いて
\begin{align*} a=2k,~b=2l-1,~c=2m-1 \end{align*}
と表すことができる。a^2=b^2+c^2 より\begin{align*} &(2k)^2=(2l-1)^2+(2m-1)^2 \\[4pt] &4k^2=4(l^2-l+m^2-m)+2 \end{align*}
となり,左辺は4の倍数で,右辺は4で割って2余るから矛盾する。 したがって,b,~c のうち,どちらか一方が奇数で,他方が偶数である。
(2) b,~c のうち,どちらか一方が4の倍数であることを証明せよ。
【「一般性を失わない」について】
(b,~c)=(奇数,~偶数),~(偶数,~奇数) の2つの場合があるが,a,~b,~c がみたす等式 a^2=b^2+c^2 が b,~c について対称であるから,(b,~c)=(奇数,~偶数) のときだけを調べればよい。
このように,複数の場合があっても特定の場合のみを調べることで,すべての場合を調べたことになるときは「(特定の場合のみを調べても)一般性を失わない」として,それ以外の場合を調べることを省略することができる。

ヒロ
それでは(2)を解いていこう。
【(2)の考え方と解答】
b を奇数,c を偶数としても一般性を失わない。この時点で c が4の倍数であることを示せば良いことが分かる。
このとき b^2+c^2 は奇数であるから a^2 が奇数,すなわち a は奇数である。自然数 k,~l,~m を用いて
よって,b,~c のうち,どちらか一方は4の倍数である。
b を奇数,c を偶数としても一般性を失わない。この時点で c が4の倍数であることを示せば良いことが分かる。
このとき b^2+c^2 は奇数であるから a^2 が奇数,すなわち a は奇数である。自然数 k,~l,~m を用いて
\begin{align*} a=2k-1,~b=2l-1,~c=2m \end{align*}
と表すことができる。a^2=b^2+c^2 より\begin{align*} &(2k-1)^2=(2l-1)^2+(2m)^2 \\[4pt] &4k^2-4k+1=4l^2-4l+1+4m^2 \\[4pt] &k^2-k=l^2-l+m^2 \\[4pt] &m^2=k(k-1)-l(l-1) \end{align*}
ここで k(k-1) と l(l-1) は2つの連続する整数の積であるからともに偶数である。したがって l^2 は偶数であり,l は偶数である。l=2n とおくと,c=4n となり4の倍数となる。よって,b,~c のうち,どちらか一方は4の倍数である。

ヒロ
a^2=b^2+c^2 をみたす自然数の組 (a,~b,~c) をピタゴラス数というが,ピタゴラス数に関する問題は様々な大学で出題されてるので,見つけたときは積極的に解くようにしよう。