Contents
- ページ1
- 1 三角形の成立条件
- ページ2
- 1 三角形の成立条件に関する問題
- ページ3
- 1 鋭角三角形となる条件に関する問題
三角形の成立条件に関する問題

ヒロ
それでは問題を解くことで知識を強化しよう。
問題$\sankaku{ABC}$ において,$a=4,~b=5$ とする。
(1) 辺の長さ $c$ の範囲を求めよ。
(2) $\sankaku{ABC}$ が鈍角三角形のとき,辺の長さ $c$ の範囲を求めよ。
(1) 辺の長さ $c$ の範囲を求めよ。
(2) $\sankaku{ABC}$ が鈍角三角形のとき,辺の長さ $c$ の範囲を求めよ。
プリントを次のリンクからダウンロードできます。
【(1)の考え方と解答】
三角形の成立条件を考えよう。
三角形の成立条件を考えよう。
\begin{align*} &\abs{a-b}<c<a+b \\[4pt] &1<c<9~\cdots\cdots① \end{align*}
(2) $\sankaku{ABC}$ が鈍角三角形のとき,辺の長さ $c$ の範囲を求めよ。

ヒロ
まず,鈍角三角形という条件以前に,三角形でなければ話にならないのだから(1)の条件を満たす必要がある。

ヒロ
今回は(1)があるから忘れようがないが,(1)がない問題では注意しよう。
【(2)の考え方と解答】
鈍角三角形になるためには,最大角が鈍角になる必要がある。最大角は最も長い辺の対角であるから,最大辺を考えよう。この問題では $a$ と $b$ では $b$ の方が大きいから,$b$ か $c$ のどちらかが最大辺になることが分かる。$c$ の値によるから場合分けをして考えよう。最大辺を決めれば最大角が決まるから,そのコサインの値が負になれば鈍角三角形になるね。
鈍角三角形になるためには,最大角が鈍角になる必要がある。最大角は最も長い辺の対角であるから,最大辺を考えよう。この問題では $a$ と $b$ では $b$ の方が大きいから,$b$ か $c$ のどちらかが最大辺になることが分かる。$c$ の値によるから場合分けをして考えよう。最大辺を決めれば最大角が決まるから,そのコサインの値が負になれば鈍角三角形になるね。

ヒロ
解答には,この流れも分かるように書いていこう。
【(2)の考え方と解答】
辺BCは最大辺ではないから $A$ は最大角ではない,すなわち $A$ は鈍角ではない。
(i) $B$ が鈍角のとき
条件をみたすのは $b^2>c^2+a^2$ となるときであるから
(ii) $C$ が鈍角のとき
条件をみたすのは $c^2>a^2+b^2$ となるときであるから
②,③より,$0<c<3,~\sqrt{41}<c~\cdots\cdots④$
よって,求める $c$ の値の範囲は①と④の共通部分で
辺BCは最大辺ではないから $A$ は最大角ではない,すなわち $A$ は鈍角ではない。
(i) $B$ が鈍角のとき
条件をみたすのは $b^2>c^2+a^2$ となるときであるから
\begin{align*} &5^2>c^2+4^2 \\[4pt] &c^2<9 \end{align*}
$c>0$ であるから,$0<c<3~\cdots\cdots②$(ii) $C$ が鈍角のとき
条件をみたすのは $c^2>a^2+b^2$ となるときであるから
\begin{align*} &c^2>4^2+5^2=41 \end{align*}
$c>0$ であるから,$\sqrt{41}<c~\cdots\cdots③$②,③より,$0<c<3,~\sqrt{41}<c~\cdots\cdots④$
よって,求める $c$ の値の範囲は①と④の共通部分で
\begin{align*} 1<c<3,~\sqrt{41}<c<9 \end{align*}