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【数学ⅡB】二項定理と不等式の証明【九州工業大・津田塾大】

二項定理を利用する不等式の証明 数学IAIIB

ここでは二項定理を利用する不等式の証明問題について説明します。

大学入試で出題される不等式の証明では,二項定理を利用する問題も出題されます。

しかし,そのほとんどが「二項定理を利用せよ」とは書かれていないため,そういう利用方法があること自体を知っておいた方が良いでしょう。

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二項定理を利用する不等式の証明問題【九州工業大】

2020年 九州工業大すべての自然数 $n$ に対して,不等式 $2^n\geqq1+n+\dfrac{n(n-1)}{2}$ を示せ。

プリントを次のリンクからダウンロードできます。
【考え方と解答】
二項定理を利用して,不等式を証明しよう。
$n\geqq2$ のとき
\begin{align*}
2^n&=(1+1)^n \\[4pt]
&=\nCk{n}{0}+\nCk{n}{1}+\nCk{n}{2}+\cdots+\nCk{n}{n} \\[4pt]
&\geqq\nCk{n}{0}+\nCk{n}{1}+\nCk{n}{2} \\[4pt]
&=1+n+\dfrac{n(n-1)}{2}
\end{align*}
$n=1$ のとき,両辺はともに2になり,等号が成り立つ。
よって,すべての自然数 $n$ に対して,$2^n\geqq1+n+\dfrac{n(n-1)}{2}$ が成り立つ。
ヒロ
ヒロ

2次以上の項が現れるのは $n$ が2以上のときだから,この解答では $n$ が1のときと2以上のときで場合分けをしている。

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