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2つの円の交点を通る直線【武蔵大】
2019年 武蔵大2つの円 $A,~B$ を以下のように定義する。
\begin{align*}
&A:(x+2)^2+(y-2)^2=9 \\[4pt]
&B:x^2+y^2=4
\end{align*}
円 $A$ と円 $B$ の2つの交点および点 $(0,~-3)$ の合計3つの点を通る円の方程式は&A:(x+2)^2+(y-2)^2=9 \\[4pt]
&B:x^2+y^2=4
\end{align*}
\begin{align*}
\myhako\,x^2+\myhako\,y^2-\myhako\,x+\myhako\,y-15=0
\end{align*}
である。\myhako\,x^2+\myhako\,y^2-\myhako\,x+\myhako\,y-15=0
\end{align*}
【考え方と解答】
2つの円 $A,~B$ の2つの交点を通る円の方程式は
2つの円 $A,~B$ の2つの交点を通る円の方程式は
\begin{align*}
(x+2)^2+(y-2)^2-9+k(x^2+y^2-4)=0~\cdots\cdots①
\end{align*}
と表せる。これが点 $(0,~-3)$ を通るときを考えて(x+2)^2+(y-2)^2-9+k(x^2+y^2-4)=0~\cdots\cdots①
\end{align*}
\begin{align*}
&2^2+(-5)^2-9+k(0+9-4)=0 \\[4pt]
&5k+20=0 \\[4pt]
&k=-4
\end{align*}
①に代入して&2^2+(-5)^2-9+k(0+9-4)=0 \\[4pt]
&5k+20=0 \\[4pt]
&k=-4
\end{align*}
\begin{align*}
&(x+2)^2+(y-2)^2-9-4(x^2+y^2-4)=0 \\[4pt]
&3x^2+3y^2-4x+4y-15=0
\end{align*}
&(x+2)^2+(y-2)^2-9-4(x^2+y^2-4)=0 \\[4pt]
&3x^2+3y^2-4x+4y-15=0
\end{align*}
2つの円の交点を通る円【島根大】
2020年 島根大$a\neq1$ とする。
(1) 円 $C_1$ が原点を通るとき,円 $C_1$ の中心と半径を求めよ。
(2) 定数 $a$ の値にかかわらず円 $C_1$ は定点Aを通る。この定点Aの座標を求めよ。
(3) 円 $C_2$ と円 $C_3$ の2つの交点と原点を通る円の中心と半径を求めよ。
\begin{align*} &円\,C_1:x^2+y^2-4ax-2ay=5-10a \\[4pt] &円\,C_2:x^2+y^2=10 \\[4pt] &円\,C_3:x^2+y^2-8x-6y=-10 \end{align*}
について,次の問いに答えよ。(1) 円 $C_1$ が原点を通るとき,円 $C_1$ の中心と半径を求めよ。
(2) 定数 $a$ の値にかかわらず円 $C_1$ は定点Aを通る。この定点Aの座標を求めよ。
(3) 円 $C_2$ と円 $C_3$ の2つの交点と原点を通る円の中心と半径を求めよ。
【(1)の考え方と解答】
円 $C_1$ が原点を通るから,
円 $C_1$ が原点を通るから,
\begin{align*}
x^2+y^2-4ax-2ay=5-10a~\cdots\cdots①
\end{align*}
に $x=0,~y=0$ を代入するとx^2+y^2-4ax-2ay=5-10a~\cdots\cdots①
\end{align*}
\begin{align*}
&0=5-10a \\[4pt]
&a=\dfrac{1}{2}
\end{align*}
これを①に代入して&0=5-10a \\[4pt]
&a=\dfrac{1}{2}
\end{align*}
\begin{align*}
&x^2+y^2-2x-y=0 \\[4pt]
&(x-1)^2+\left(y-\dfrac{1}{2}\right)^2=\dfrac{5}{4}
\end{align*}
よって,円 $C_1$ の中心は $\left(1,~\dfrac{1}{2}\right)$,半径は $\dfrac{\sqrt{5}}{2}$ である。&x^2+y^2-2x-y=0 \\[4pt]
&(x-1)^2+\left(y-\dfrac{1}{2}\right)^2=\dfrac{5}{4}
\end{align*}
ヒロ
円の中心や半径が分かる基本形については,次の記事を参考にしよう。
(2) 定数 $a$ の値にかかわらず円 $C_1$ は定点Aを通る。この定点Aの座標を求めよ。
【(2)の考え方と解答】
①より
よって,円 $C_1$ が通る定点Aの座標は $(2,~1)$ である。
①より
\begin{align*}
x^2+y^2-5-2a(2x+y-5)=0
\end{align*}
これが $a$ の値にかかわらず成り立つのはx^2+y^2-5-2a(2x+y-5)=0
\end{align*}
\begin{align*}
\begin{cases}
x^2+y^2-5=0 &\cdots\cdots② \\[4pt]
2x+y-5=0 &\cdots\cdots③
\end{cases}
\end{align*}
が成り立つときである。③より,$y=-2x+5$ となり,これを②に代入すると\begin{cases}
x^2+y^2-5=0 &\cdots\cdots② \\[4pt]
2x+y-5=0 &\cdots\cdots③
\end{cases}
\end{align*}
\begin{align*}
&x^2+(-2x+5)^2-5=0 \\[4pt]
&5x^2-20x+20=0 \\[4pt]
&x^2-4x+4=0 \\[4pt]
&(x-2)^2=0 \\[4pt]
&x=2
\end{align*}
このとき,$y=1$&x^2+(-2x+5)^2-5=0 \\[4pt]
&5x^2-20x+20=0 \\[4pt]
&x^2-4x+4=0 \\[4pt]
&(x-2)^2=0 \\[4pt]
&x=2
\end{align*}
よって,円 $C_1$ が通る定点Aの座標は $(2,~1)$ である。
ヒロ
定点を通る円については,次の記事を参考にしよう。
(3) 円 $C_2$ と円 $C_3$ の2つの交点と原点を通る円の中心と半径を求めよ。
【(3)の考え方と解答】
2つの円 $C_2,~C_3$ の2つの交点を通る円は
\begin{align*} k(x^2+y^2-10)+x^2+y^2-8x-6y+10=0~\cdots\cdots④ \end{align*}
と表せる。これが原点を通るとき,④に $x=0,~y=0$ を代入すると成り立つから\begin{align*} &-10k+10=0 \\[4pt] &k=1 \end{align*}
④より \begin{align*} &x^2+y^2-10+x^2+y^2-8x-6y+10=0 \\[4pt] &2x^2+2y^2-8x-6y=0 \\[4pt] &x^2+y^2-4x-3y=0 \\[4pt] &(x-2)^2+\left(y-\dfrac{3}{2}\right)^2=\dfrac{25}{4} \end{align*}
したがって,求める円の中心は $\left(2,~\dfrac{3}{2}\right)$,半径は $\dfrac{5}{2}$ である。