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三角形の成立条件と領域【学習院大】
2019年 学習院大平面上の点 $(x,~y)$ について,次の条件
3辺の長さが $1,~x,~y$ であるような三角形が存在する。
を満たす点 $(x,~y)$ からなる領域を求め,図示せよ。
3辺の長さが $1,~x,~y$ であるような三角形が存在する。
を満たす点 $(x,~y)$ からなる領域を求め,図示せよ。
ヒロ
三角形の成立条件については,次の記事を参考にしよう。
【考え方と解答】
3辺の長さが $1,~x,~y$ である三角形が存在する条件は
3辺の長さが $1,~x,~y$ である三角形が存在する条件は
\begin{align*}
\abs{x-y}<1<x+y \end{align*}
である。$x\geqq y$ のとき \abs{x-y}<1<x+y \end{align*}
\begin{align*} &x-y<1<x+y \\[4pt] &\begin{cases} y>x-1 \\[4pt]
y>-x+1
\end{cases}
\end{align*}
$x\leqq y$ のときy>-x+1
\end{cases}
\end{align*}
\begin{align*}
&y-x<1<x+y \\[4pt] &\begin{cases} y<x+1 \\[4pt] y>-x+1
\end{cases}
\end{align*}
以上より,条件をみたす点 $(x,~y)$ の存在範囲は下図の斜線部分となる。ただし,境界を含まない。&y-x<1<x+y \\[4pt] &\begin{cases} y<x+1 \\[4pt] y>-x+1
\end{cases}
\end{align*}
直線を境界線とする領域【中京大】
2020年 中京大$a\geqq0,~b\geqq0,~c\geqq0$,$a+b+c=1$ のとき,$x=a+3b+2c$,$y=3a+4b+c$ で表せる点 $(x,~y)$ が存在する範囲を求め,その領域を $xy$ 平面上に図示せよ。
【考え方と解答】
3つの等式から,$a,~b,~c$ を $x,~y$ で表すことができる。$a\geqq0,~b\geqq0,~c\geqq0$ に代入することで,$x,~y$ の不等式を3つ作ることができる。あとは,その3つの不等式が表す領域を図示すれば終わりだね。
$a+b+c=1$ より,$c=1-a-b$
$x=a+3b+2c$,$y=3a+4b+c$ に代入して
求める領域は,$\sankaku{PQR}$ の周および内部で,下図の斜線部分である。ただし,境界を含む。
3つの等式から,$a,~b,~c$ を $x,~y$ で表すことができる。$a\geqq0,~b\geqq0,~c\geqq0$ に代入することで,$x,~y$ の不等式を3つ作ることができる。あとは,その3つの不等式が表す領域を図示すれば終わりだね。
$a+b+c=1$ より,$c=1-a-b$
$x=a+3b+2c$,$y=3a+4b+c$ に代入して
\begin{align*}
x&=a+3b+2(1-a-b) \\[4pt]
&=-a+b+2 \cdots\cdots① \\[4pt]
y&=3a+4b+(1-a-b) \\[4pt]
&=2a+3b+1 \cdots\cdots②
\end{align*}
$①\times3-②$ よりx&=a+3b+2(1-a-b) \\[4pt]
&=-a+b+2 \cdots\cdots① \\[4pt]
y&=3a+4b+(1-a-b) \\[4pt]
&=2a+3b+1 \cdots\cdots②
\end{align*}
\begin{align*}
&3x-y=-5a+5 \\[4pt]
&a=\dfrac{1}{5}(-3x+y+5)~\cdots\cdots③
\end{align*}
$①\times2+②$ より&3x-y=-5a+5 \\[4pt]
&a=\dfrac{1}{5}(-3x+y+5)~\cdots\cdots③
\end{align*}
\begin{align*}
&2x+y=5b+5 \\[4pt]
&b=\dfrac{1}{5}(2x+y-5)~\cdots\cdots④
\end{align*}
③を $a\geqq0$ に代入して&2x+y=5b+5 \\[4pt]
&b=\dfrac{1}{5}(2x+y-5)~\cdots\cdots④
\end{align*}
\begin{align*}
-3x+y-5\geqq0~\cdots\cdots⑤
\end{align*}
④を $b\geqq0$ に代入して-3x+y-5\geqq0~\cdots\cdots⑤
\end{align*}
\begin{align*}
2x+y-5\geqq0~\cdots\cdots⑥
\end{align*}
$c\geqq0$ より,$1-a-b\geqq0$ であるから,③と④を代入して2x+y-5\geqq0~\cdots\cdots⑥
\end{align*}
\begin{align*}
&1-\dfrac{1}{5}(-3x+y+5)-\dfrac{1}{5}(2x+y-5)\geqq0 \\[4pt]
&x-2y+5\geqq0~\cdots\cdots⑦
\end{align*}
⑤,⑥,⑦の境界線 $-3x+y-5=0$,$2x+y-5=0$,$x-2y+5=0$ をそれぞれ $l_1,~l_2,~l_3$ とし,$l_1$ と $l_2$ の交点をP$(2,~1)$,$l_2$ と $l_3$ の交点をQ$(1,~3)$,$l_3$ と $l_1$ の交点をR$(3,~4)$ とする。&1-\dfrac{1}{5}(-3x+y+5)-\dfrac{1}{5}(2x+y-5)\geqq0 \\[4pt]
&x-2y+5\geqq0~\cdots\cdots⑦
\end{align*}
求める領域は,$\sankaku{PQR}$ の周および内部で,下図の斜線部分である。ただし,境界を含む。