「組合せ」に関する様々な問題の考え方を知りましょう。
問題文に「選ぶ」と書かれていても,適当に読んでいると間違えてしまうことがあります。
また「特定の○○」と書かれている問題の考え方を知ることで,得点力をアップさせましょう。
人の選び方の総数を求める問題
問題男子6人,女子4人の中から4人の委員を選ぶとき,次のような選び方はそれぞれ何通りあるか。
(1) すべての選び方
(2) 男子の委員2人,女子の委員2人を選ぶ。
(3) 女子が少なくとも1人選ばれる。
(4) 特定の2人a, bがともに選ばれる。
(5) aは選ばれるが,bは選ばれない。
(1) すべての選び方
(2) 男子の委員2人,女子の委員2人を選ぶ。
(3) 女子が少なくとも1人選ばれる。
(4) 特定の2人a, bがともに選ばれる。
(5) aは選ばれるが,bは選ばれない。
ヒロ
順番に1つずつ考えていこう。
【(1)の考え方と解答】
何人から何人を選ぶのかをしっかりと把握しよう。
(1)ではすべての選び方を聞かれているから,男女関係なく合計10人から4人の委員を選ぶことを考える。
10人から4人を選ぶ方法だから
何人から何人を選ぶのかをしっかりと把握しよう。
(1)ではすべての選び方を聞かれているから,男女関係なく合計10人から4人の委員を選ぶことを考える。
10人から4人を選ぶ方法だから
\begin{align*}
\nCk{10}{4}&=\dfrac{10\Cdot9\Cdot8\Cdot7}{4\Cdot3\Cdot2\Cdot1} \\[4pt]
&=210~通り
\end{align*}
\nCk{10}{4}&=\dfrac{10\Cdot9\Cdot8\Cdot7}{4\Cdot3\Cdot2\Cdot1} \\[4pt]
&=210~通り
\end{align*}
(2) 男子の委員2人,女子の委員2人を選ぶ。
【(2)の考え方と解答】
選ぶ4人の性別が決められているため,男子と女子を分けて考える必要がある。つまり,次の2つの手順で決めることができる。
① 男子6人から2人を選ぶ。
② 女子4人から2人を選ぶ。
①の方法は $\nCk{6}{2}$ 通り,②の方法は $\nCk{4}{2}$ 通りあるから,全部で
選ぶ4人の性別が決められているため,男子と女子を分けて考える必要がある。つまり,次の2つの手順で決めることができる。
① 男子6人から2人を選ぶ。
② 女子4人から2人を選ぶ。
①の方法は $\nCk{6}{2}$ 通り,②の方法は $\nCk{4}{2}$ 通りあるから,全部で
\begin{align*}
\nCk{6}{2}\times\nCk{4}{2}&=\dfrac{6\Cdot5}{2\Cdot1}\times\dfrac{4\Cdot3}{2\Cdot1} \\[4pt]
&=15\times6=90~通り
\end{align*}
\nCk{6}{2}\times\nCk{4}{2}&=\dfrac{6\Cdot5}{2\Cdot1}\times\dfrac{4\Cdot3}{2\Cdot1} \\[4pt]
&=15\times6=90~通り
\end{align*}
(3) 女子が少なくとも1人選ばれる。
【(3)の考え方と解答】
女子が少なくとも1人選ばれるのだから,
女子が1人のとき
女子が2人のとき
女子が3人のとき
女子が4人のとき
の4通りに分けて場合の数を求めることで,この問題を解くことはできる。
しかし「上に挙げた場合以外のとき」を考えると「女子が選ばれないとき」に焦点が当たる。
「少なくとも」を見たときには余事象を考えてみることで楽に求められるかもしれないことを知っておくと,この問題の場合は楽に解けることになる。
女子が1人も選ばれないときは,男子6人から4人の委員を選ぶことになり,その選び方は
女子が少なくとも1人選ばれるのだから,
女子が1人のとき
女子が2人のとき
女子が3人のとき
女子が4人のとき
の4通りに分けて場合の数を求めることで,この問題を解くことはできる。
しかし「上に挙げた場合以外のとき」を考えると「女子が選ばれないとき」に焦点が当たる。
「少なくとも」を見たときには余事象を考えてみることで楽に求められるかもしれないことを知っておくと,この問題の場合は楽に解けることになる。
女子が1人も選ばれないときは,男子6人から4人の委員を選ぶことになり,その選び方は
\begin{align*}
\nCk{6}{4}&=\nCk{6}{2} \\[4pt]
&=\dfrac{6\Cdot5}{2\Cdot1}=15~通り
\end{align*}
よって,求める場合の数は\nCk{6}{4}&=\nCk{6}{2} \\[4pt]
&=\dfrac{6\Cdot5}{2\Cdot1}=15~通り
\end{align*}
\begin{align*}
210-15=195~通り
\end{align*}
210-15=195~通り
\end{align*}
(4) 特定の2人a, bがともに選ばれる。
【(4)の考え方と解答】
「特定の2人a, b」と言われても「どの2人がaとbなの?」ってなるかもしれないけど,自分で適当に「この2人がaとbだ」と決めてしまって構わない。
計10人の中にaとbの2人がいて,その2人が委員として選ばれることが決まっている。したがって,求める総数はaとbを除く8人から残り2人の委員を選ぶ選び方に等しいから
「特定の2人a, b」と言われても「どの2人がaとbなの?」ってなるかもしれないけど,自分で適当に「この2人がaとbだ」と決めてしまって構わない。
計10人の中にaとbの2人がいて,その2人が委員として選ばれることが決まっている。したがって,求める総数はaとbを除く8人から残り2人の委員を選ぶ選び方に等しいから
\begin{align*}
\nCk{8}{2}=\dfrac{8\Cdot7}{2\Cdot1}=28~通り
\end{align*}
\nCk{8}{2}=\dfrac{8\Cdot7}{2\Cdot1}=28~通り
\end{align*}
(5) aは選ばれるが,bは選ばれない。
【(5)の考え方と解答】
「aは選ばれるが,bは選ばれない」とあるから,aとbを除く8人から,a以外の3人の委員を選ぶ方法を考える。
「aは選ばれるが,bは選ばれない」とあるから,aとbを除く8人から,a以外の3人の委員を選ぶ方法を考える。
\begin{align*}
\nCk{8}{3}&=\dfrac{8\Cdot7\Cdot6}{3\Cdot2\Cdot1}=56~通り
\end{align*}
\nCk{8}{3}&=\dfrac{8\Cdot7\Cdot6}{3\Cdot2\Cdot1}=56~通り
\end{align*}